生放送中に突然、貧血で倒れたTBSの吉田明世アナを巡って、周囲から「過労では?」との声が上がっている。これまでも加藤綾子アナの例もあるだけに、テレビ局も神経をとがらすが、その実態はいまだ「蟹工船」とも言える過酷な状況が続いているというのだ。
女子アナの「蟹工船」事態が露呈したのは、10月29日放送のTBS系「サンデー・ジャポン」の生放送でのことだった。アシスタントを務める吉田明世アナ(29)が原稿を読んでいる途中、ロレツが回らなくなり、異変を察知した爆笑問題の田中裕二に「大丈夫? 気持ち悪くなっちゃった? 座って」と椅子に座るように促され、VTR後には退席していた。
吉田アナは昨年10月に結婚していたため、当初は視聴者の間でおめでたの「妊娠説」が飛び交ったが、診断結果は「貧血」。翌日の生放送で吉田アナ本人がこう釈明したことで、収束するかに思えたが、周囲からは思わぬ余波が広がっているのだ。
テレビ関係者によれば、
「吉田アナ本人は体調不良の自覚がなかったようですが、今年の夏前から『顔色が悪い』と指摘する声があった。平日の『ビビット』など、彼女のレギュラーはラジオを合わせて6本。TBS内部からも『働かせすぎだ』との声が上がっています」
つまり、その過酷な労働環境が今回の急病を招いたというのだ。しかも似たようなケースはTBSだけにとどまらないという。
「視聴率が取れる女子アナに仕事を集中させる仕組みが出来上がっている、と指摘されており、『女子アナ酷使』はTBSだけの問題ではないのです」(前出・テレビ関係者)
実際、民放各局は、経費節減や視聴率競争の先兵として女子アナにフル活動を強いており、
「ウチの局では永島優美アナ(25)の疲れっぷりに心配が集中しているんですよ」
と、フジテレビ関係者も声を潜めて言う。
14年から平日の朝の帯番組「めざましテレビ」で司会進行役を務めている永島アナの場合は、
「番組では元気にふるまっていますが、頭痛が激しいのか、CM中にこめかみを押さえるしぐさが目立つようになっています。フジの社員の間では長らく『めざまし』が最もハードな現場だと言われている。3年前に加藤綾子アナ(32)が番組中に失神したことがニュースになりましたが、現場では『間違いなくまた同じことが起きてしまう』と言われ続けているんです」(前出・フジ関係者)
番組の生放送中でも危険な兆候が見受けられたこともあったという。
「10月13日の『めざまし』で、本来は『10月13日』と言うべきところを『10時13分』と“ありえない言い間違え”をしたんですよ。即座に三宅正治アナが『単位が違う!』とツッコミを入れて、笑いに変えたんですが、現場のスタッフは心配しきり。たまたま番組を見ていた局の役員も『時間の感覚がなくなっている』と言い、『ちゃんと休暇を取らせているのか』と彼女の健康状態を懸念していました」(前出・フジ関係者)
だが、フジテレビ局内でも永島アナに対するケアについては、それなりの配慮をしているようで「疲れの度合いを測る独特の指標」があるという。
「局内では『太りだしたら疲れがたまってきている証拠』と言われています。ガリガリに痩せるよりは、まだ安心かもしれませんが」(前出・フジ関係者)
今のところ、特に体型の変化もなく静観していると言うのが実際のところだ。