「デーブ」こと楽天・大久保博元監督代行(47)がドヤ顔で「非常に手応えを感じている」とご満悦である。だがチーム内からは、唯我独尊とも言える強気一辺倒の姿勢に大ブーイングが飛んでいるという。
とある楽天のチーム関係者が口を開く。
「あんなひどい男は、これまで見たことがありません。自分の出世のためならば平気で人を売り、蹴落とす。チームのことなんて、これっぽっちも考えちゃいませんよ」
驚くほど過激なもの言いになるのにも理由があるという。実は二軍監督から現職就任が決まった7月2日から数日後、デーブが数人のチームスタッフを前にして、耳を疑うような“問題発言”を堂々と口にしていたというのである。
「あのさ、来年のここ(楽天)の監督はもう俺で決まりだから」
こんな言葉を聞いたスタッフたちは半ばあきれ顔になりながら、主力選手やチーム関係者へコッソリと耳打ち。これがあっという間に広がったことで、チーム内から失笑が漏れているというのだ。
楽天の正式な指揮官は闘将・星野仙一監督(67)だ。腰部の手術を受けて休養中の闘将は7月18、19日の球宴で全パの監督として現場復帰する予定だったが、回復具合がすぐれず辞退。復帰が大幅に遅れる可能性もあるという。そればかりか、契約を残しながら退任するケースも想定されており、仮にそうなれば現在、一軍で代役指揮官を務めているデーブが来季の監督に昇格することも考えられなくはない。が、はやばやと星野監督の退任を決定事項のように語る口ぶりに、チーム内からの拒否反応はすさまじかった。
「代行就任が決まる前から、一部主力選手は『まさか来ないよな』と嫌悪感を示していました。実際に指揮を執り始めると、日替わりの“猫の目オーダー”への不満が噴出している。5回2アウトから松井裕樹(18)を登板させてプロ初勝利を与えた試合後にも、『新聞の紙面を意識したやり方で、裕樹がかわいそうだよ』との声が主力選手から漏れていた。リーダー格の松井稼頭央(38)や嶋基宏(29)も監督代行としっくりいっていないようです」(楽天番記者)
数多くの球団関係者やスタッフ、主力選手たちから総スカン。それでもデーブが増長し続けるのは──。そもそも監督不在となった5月25日以降は佐藤義則監督代行(59)が指揮を執ってきた。こんな短期間で“代行の代行”という奇妙な人事が強行されたカラクリについて、前出のチーム関係者はこう打ち明けた。
「デーブが監督代行という今のポジションを手に入れたのは、三木谷浩史オーナー(49)の強力な後ろ盾があったからに他ならない。楽天入りした2年前の一軍打撃コーチ時代からオーナーにすり寄り始め、今ではすっかりズブズブの関係になりました。デーブは楽天の幹部クラスしか出席できないような食事会にも、オーナーの許可で毎回必ず参加できるらしいですからね」
一説には、
「三木谷オーナーの息子さんが、デーブが代表を務める野球教室で面倒を見てもらっている関係が大きいとも言われています」(スポーツライター)
との声もあるが、オーナーの一存であれば、強行人事に誰も逆らうことなどできない。
対照的に、大久保監督代行自身が「オヤジ」と呼んで慕ってきたはずの星野監督からは疑念の目を向けられているともいう。
「一軍でチーフコーチを務めている仁村(徹)さんが星野監督から『デーブをしっかりと見張って、俺に逐一報告するように。何かやらかしたら、オレがデーブに直接言うから』と監視役を授かったそうです。病床の監督もさすがに増長が心配なんでしょう」(別のチーム関係者)
昨年の日本一から一転、今年は最下位争い中の楽天。だが、チームの内情がこれでは大逆襲はなさそうな雰囲気だ。