トリンドル玲奈がハリウッド進出に意欲を示した。これは10月8日に行われた、主演映画「リアル鬼ごっこ」の記者会見で飛び出したもの。会見では園子温監督が、米ロサンゼルスで同作品の観客が「トリンドル、すげえ!」と騒いでいたと紹介し、「ハリウッドに行けると思います」と絶賛。これを受けてトリンドルは「じゃあ行きます!頑張りたいです」と応えたのである。
今回の会見は、同作品がモントリオール・ファンタジア国際映画祭にて主要3部門を受賞したことの記念会見として開かれたもの。なかでもトリンドルは女優賞に輝いている。これは彼女の演技が国際的にも認められということだろうか。映画ライターが解説する。
「このファンタジア国際映画祭はアジア映画祭として始まったもので、今でも出品作の半数はアジアの作品。ここ10年で日本映画が作品賞を5回受賞するなど選考も偏っており、北米の権威ある賞とは言い難いのが正直なところです。ちなみに昨年の女優賞は大島美幸でしたから、女優賞のありがたみも推して知るべしでしょう」
賞の権威はともかく、主演作品がアメリカで上映されているのは事実。しかもトリンドルは日独英の3カ国語を操る才媛で、日本での演技経験も十分と、ハリウッドで活躍する条件はそろっているように思われる。前出の映画ライターが続ける。
「最大の障壁である英語の問題がないので、可能性はゼロではありません。とはいえ、本格的にハリウッドに進出したいなら、活動の拠点をアメリカに移す必要があります。石田純一の娘として知られるすみれも、ハリウッド映画出演を機に米国に移り住んでいますし」
そのすみれは今年3月で、日本国内での仕事を切り上げている。すみれは名門カーネギーメロン大学で学び(現在は休学中)、2011年の来日以前にも何本かアメリカのテレビ番組に出演していた。なにしろ来日前は日本語が不自由だったというほどで、彼女にとってはハリウッド進出というより、むしろホームに戻った感覚だろう。
「トリンドルもアメリカに住んでいた時期がありますが、ショービズ業界での実績はないので、イチからオーディションを受ける必要があるはず。日本での知名度と実績のある彼女が、現在のポジションを捨ててまでハリウッドに挑戦するかどうかは疑問ですね」
これまでにも、映画1本に出ただけで「ハリウッド進出!」をうたった芸能人は少なくないが。アメリカのショービズ界でも認められる存在になったのは渡辺謙などごく一部に過ぎない。もしトリンドルがそうなれば誇らしいことだが、本人にそこまでの覚悟があるのか。少しは期待してみたいが。
(金田麻有)