グラビア界で屈指のプロポーションを誇りながら、引退と同時に約20キロもの体重増加。お騒がせ発言もたびたび話題になった小阪由佳(30)は、小阪有花に改名し、心身ともに見違える成長を果たしていた──。
「こしゃか先生~!」
千葉・市原市にある「ウィズママ保育園」で、舌っ足らずな園児たちに囲まれているのは小阪有花である。アイドル当時と変わらない168センチ、B88・W58・H84の黄金比ボディをエプロンで包み、みごとな先生ぶりを発揮している。
今春、オープンしたばかりの同園は、小阪がプロデュースを担当した。
「ずっと子供に関わる仕事がしたいと思っていたんです。芸能界を辞めてから、保育補助として働いていました。その時、“もっと子供たちのためにできることがあるのでは?”と、ずっと考えていたんです。保育園を造ったのも、この思いがあったからです」
小阪の教育に対する考え方に賛同してくれた不動産業のオーナーが、所有の物件で協力。子育て経験のある保育士をそろえて「母親の側に立った保育園」が完成した。
「私はコンサルタントとして入っていますが、子供の気持ちをもっと知りたくて、週3くらい子供たちとじかに接しています。ハロウィンやバザー、クリスマスなど、この時期は行事が続いて大忙しなんです」
開園から半年で月ぎめ保育20人の枠が埋まり、上々のスタートと同時に、子供と接することでさまざまな発見があるという。
「子供って素直だなあと思います。内気だった子が人と接することによって個性を発揮するようになったり、逆に大勢の中にいることに動揺して手が出ちゃったり。昨日食べられなかったものが今日食べられたり、しゃべれたり。日々いろんなことを吸収して、変化していく。だから私たちも、それに後れを取らないよう、日々学び、成長していかなくてはと感じます」
そんな小阪は、芸能界デビューと同時に「ミスマガジン2004」でグランプリを獲得するなど、恵まれた環境にあった。それでも芸能界特有の人間関係で悩むようになり、09年に引退。
そして翌10年2月、都内でライブを敢行した小阪は、70キロを超える「激太り」の姿が衝撃を与えた。
わずかな期間に、なぜ、激変してしまったのか?
「やはりストレスですよね。何をやっていいのかわからず、過剰な食欲に走ってしまいました。さらに、自分のキャラクターに悩んでいた時、『太ったら話題になるかもね』と友人に言われ、やってみようと思ってしまったんですね。芸能界を離れたとはいえ、注目されなくてはという意識から行動しました」
やがて、数々の発言もネットを中心にバッシングされるようになった。
「『○○さんを名指しで批判』と書かれることがありましたが、名指しで何かを訴えるようなことはしていなかったので、いろいろ言われてしまうのは自業自得と反省しながらも、やりきれなさがありました。それでも数々の経験から、精神的強さを持つ大事さを、身をもって体験した。この経験を生かし、子供たちに自尊心を育てられるような教育がしたいと考えて、向き合い取り組んでいます」
一方、一念発起でダイエットに励んだ。その成果は12年に20キロのダイエット成功として表れ、写真週刊誌「FRIDAY」でグラビアに発展する。
「精神面のケアを自分でやりながら、同時に独自の食事管理でダイエットをやり遂げました。いろんなことを克服した私が『強くなって帰って来たよ!』という決意を見せるために、覚悟で臨んだグラビアでした。見た人には激太りの時期と比べて『同一人物じゃないだろ!』と言われました(笑)」
ただし、芸能界への復帰は考えていない。三十路という節目の年齢で、起業家としての夢は膨らむばかり。子供のことを考え取り組んでいる時が人生の喜びだと語る小阪は、過去の経験を失敗で終わらせないため、懸命に道を歩んでいる。