野球賭博問題に関与した巨人の高木京介投手に対し、日本野球機構(NPB)の調査委員会は1年間の失格処分が相当とする見解を示した。同問題に関してはすでに笠原将生投手ら3人が無期失格に処せられているが、高木投手にはコミッショナーからも1年間の有期失格が言い渡される可能性が大きい。この処分について野球ライターが驚きをもって語る。
「NPBではこれまで12人の選手が失格処分を受けてきましたが、笠原らを含む全員が永久もしくは無期となっており、有期失格は高木投手が史上初のケースとなります。そもそも野球協約では賭博行為に関して『1年間または無期の失格』と定めており、今回はその両方が適用された形です。こうなると注目は、高木投手が今後1年間をどう過ごすかに集まるでしょうね」
失格期間中の選手はプロアマを問わず、他球団との試合や練習に参加することはできない。その他の野球活動も制限されるため、スコアラーや敵陣偵察も不可能だ。ただし巨人の練習に関しては、球団の同意と選手自身による金銭負担を前提に、参加することが可能となっている。では高木投手は今季、巨人の練習に参加するのだろうか。前出の野球ライターはこんな予測を教えてくれた。
「巨人は高木投手を解雇せず、1年後の復帰を後押しするでしょうね。もしあっさり解雇してしまうと、NPB側があえて1年間の有期失格にした意味がなくなってしまい、面子を潰すことになりかねません。とはいえ、処分後すぐに練習に参加させると、球団として反省していないという批判を受けるのは確実。おそらくシーズン中は他の選手と接触させずに自主練習に専念させ、シーズン後に二軍や三軍の合同練習に参加させる形を取るんじゃないでしょうか」
ちなみに野球協約では、球団施設を使って自主練習することは制限していない。どうやら今季は川崎市にある二軍用の読売ジャイアンツ球場に、高木投手の練習姿を取材しようとするマスコミ陣が押し寄せそうだ。
(金田麻有)