「わかるか? ブランクがあってもこのスイングができるのは世界でも俺と(ゲイリー・)シェフィールドくらいや」──。2カ月ぶりの再会もつかの間、記者の眼前でバットを猛スイングし続ける野村貴仁氏(47)。栄光から失墜まで清原被告を最も近いところで見続けた男が、5月17日に行われた初公判直前にまくしたてた。
“生命の危険”を感じるほどの迫力にタジタジの記者に対し、まるで一仕事を終えた様子の野村氏は満足気である。
「最近、海外の野球教育に協力することも決まったし、格闘技団体からもお誘いが来たんや。俺も本格的に現役復帰せんとな」
冒頭の素振りは、トリプルスリー山田哲人選手へ対抗意識を燃やした末の行動だったようだ。確かに現役選手にヒケを取らないスイング。野村氏は現在、パソコンでプロ野球を研究する日々を送っている。その合間に自身に対するネットの書き込みにも目を通しているという。
「去年の春先に清原がお遍路の札を俺の家にバラまきに来たとアサ芸で告白したけど、ネットでは『シャブで幻覚が見えている』とか書かれてな。ウソなんか言うわけないやろ」
語気を強めながら、バッグの中から数十枚のお札を取り出す。どうやら「自宅にお札がバラまかれていた」こと自体は事実のようだ。
「むしろウソをついとるのはキミたちのほうやろ。清原の血糖値が900とか報じられとるが、そんなんなら死んどるわ! 俺の親父は600で白内障になって、5回も手術したけど、あかんかった。どうせシャブ抜きで入院しているのをごまかしてるんやろ」
そのような報道をしていないのに言われても困るのだが、西武時代から目撃され続けた一連の奇行が覚醒剤によるものだとしたら、清原被告の体は覚醒剤に深くむしばまれていることだろう。
「現役時代、俺以外の誰かから手に入れたグリーニーを服用していた姿を見たことがある。こうなると、いつからやっとったんか想像もつかん。逮捕直前は車でクスリを買いに行ってたみたいやが、キマった状態の清原の運転は急カーブやスピード違反もおかまいなし。俺も体験したからわかるけど、よく逮捕されるまで事故らんかったもんだわ」
野村氏がため息まじりに振り返るのが、週刊アサヒ芸能3月3日号で語った清原被告との「シャブドライブ」だ。巨人でチームメイトだった頃、野村氏は清原被告から食事に誘われる。だが、ロレツが回らないほどキマった状態の清原被告運転の車で連れ回され、死さえ覚悟したという。そんな野村氏を尻目に、一方の清原被告はクラブでホステスの脚をなで回すほど上機嫌だった。
「清原はクスリを使うと周囲の状況判断ができなくなる。クラブから戻ったあと、熱を上げてた叶姉妹似のXちゃんを迎えに行ったんやが、『そこらへんでションベンでもしとけ』と俺を下ろし、車中2人で楽しみだした。せやけど、清原はまだ収まらんようで、別のクラブに移動した時もエレベーター内でいきなり股間を露出して、彼女に要求したんや」
ここまではかつて激白した内容だが、この話には続きがあったのだ。
「その後、Xちゃんをホテルに連れ込んだんや。すると清原はどこからか浣腸液やアイマスクといった道具を出してきてな。『変態プレイ』を始めたんや」
車中同様、清原被告は「黙って見とけ」と野村氏に“お預け”を命じると、「番長」らしからぬ特殊な性癖をさらけ出したという。
「目隠しをさせたXちゃんを椅子に後ろ向きで座らせて、浣腸液をお尻に注入したんや。自分は床にあぐらをかいて、腕を組みながら、じっとその様子を見とった。Xちゃんが『もう限界‥‥』と苦しんどったけど、そのたびに清原は姿勢を変えず『我慢しろ!』と真顔で言い続けたんや」
恥辱プレイを堪能し、さてこれから“本番”に臨もうとしたやさき、突如ブレーカーが落ちたという。
「『やばい、サツが来た!』と俺は焦ったんやけど、清原はシャブがキマっとったから動じることもなく、『俺が見てくる』と、肩で風を切るような歩き方で、外を見に行ったんや」
誇らしげに戻ってきた清原被告は「大丈夫だ。心配すんな」と、ようやく番長らしさを見せつけたという。だが、どうも腑に落ちない野村氏は、停電の原因を探し出した。
「洗面台にためてあった水にドライヤーがつかってショートしたのが原因やと思う。その水は清原が足りなくなった浣腸液の代わりに作った石けん水やったからな。全部清原が原因やったんや。『先輩、勘弁してくださいよ』とあきれ果てたわ」