7月末に雨宮塔子がTBSに返り咲くことが発表された。そこで気になるのは、雨宮をはじめとする「黄金世代」の女子アナたちだ。80年代後半~90年代、テレビ史上最も女子アナが重宝されていた時代の「裏側」をよく知る大神いずみ、福井謙二に直撃しながら、あの女子アナの今を追跡大公開する!
TBSで屈指の人気を誇ったフリーアナ・雨宮塔子(45)。同局の看板ニュース番組「NEWS23」に7月末からメインキャスターとして復帰することが、6月28日に発表された。
17年ぶりに古巣でレギュラー番組を持つ雨宮は93年にTBSに入社。99年退社するまで、「どうぶつ奇想天外!」や「チューボーですよ!」など人気番組に出演した。
この時期こそ、80年代から続く“女子アナブーム”の最盛期。“雨宮世代”の女子アナは報道、バラエティ、スポーツとジャンルを問わず活躍し、“黄金世代”としても知られている。
局アナの退社後の定番の転身先はフリーアナウンサー。一方、黄金世代の女子アナには、独自の路線を行く者も少なくない。
八木亜希子(51)は近年、女優としても活躍。NHK朝ドラ「あまちゃん」や、三谷幸喜作品の映画・舞台などにも頻繁に出演。演技評価も高く、野際陽子(80)のように、女子アナから名女優へ華麗なる転身が期待されている。
同じくフジ出身の菊間千乃(44)は2010年に司法試験に合格、弁護士になっている。なんとフジテレビの顧問弁護士としても活動中というからスゴイ。
日本テレビを04年に退職してからは、ナレーションの仕事をメインにしてきた魚住りえ(44)はその経験を生かし、「魚住式スピーチメソッド」という話し方教室を設立。ビジネスマンを中心に支持を集め、著書が10万部を超えるベストセラーになるなど、セカンドキャリアは順調だ。
現在、復帰が期待されているのが永井美奈子(51)だろう。永井の夫はスマホゲームなどを手がけるIT会社「サイバード」の創業社長だったが、7月6日に社長解任の記事が日本経済新聞に掲載されたのだ。耳の早いテレビ業界では、これを機に永井が売り込みをかけてくるのではとささやかれている。
女子アナブームはそもそも、フジテレビ「オレたちひょうきん族」から始まった。“ひょうきんアナ”山村美智子(59)や寺田理恵子(54)らと同僚だったフリーアナの福井謙二(62)は、自局の方針に驚いたという。
「アナウンサーがここまでやっていいんだ、と思いました。男女を問わずアナがバラエティに出ることはそれまでなかったですから」
福井がブームの到来を本格的に予感したのは、八木、有賀さつき(50)、河野景子(51)の3人がフジテレビに入社した88年頃。“花の女子アナ三人娘”と名付けられて猛プッシュで売り出され、あっという間に誰もが知る存在になっていった。
「アイドル並みの人気で、ほとんど“キャンディーズ状態”でした。3人がブレイクしたことで、女子アナが番組だけではなく、いろいろなパーティやイベントにも“仕事”として呼ばれるようになっていったんです」(福井)
社内でも、3人の新人女子アナは話題の的だった。
さらに福井がこう明かす。
「河野さんは、『ものすごい美人が入社するらしい』と噂がすごかった。『地元の宮崎県で銀行(の建物)に入っただけで、きれいすぎて、ざわざわしていた行内が一気に静まり返った』という話でしたね(笑)。有賀さんは、系列局の番組出演で仙台に行ったら、なんとガードマンがついたとか。タレントならまだしも、女子アナにガードマンなんて聞いたことがない。恐らく史上初ですよ」