有毒ガスが発生するほどの「まぜるな危険!」は、どこの世界でもあるものだ。テレビ番組の改編期でもあるこの時期、悩ましいキャスティングの裏で活用される、危険回避のための最新「共演NGリスト」をご紹介しよう。有名人とて人間。「苦手」という感情だけでなく、入り組んだ理由もあるようで‥‥。
今年8月に息子の高畑裕太が強姦致傷容疑で逮捕されるも、女優・高畑淳子(61)は自身の芸能活動を自粛するつもりはなく主演する舞台を務め上げることが「贖罪」と説明した。
とはいえ、高畑と同じ舞台ならお断り、という声が聞こえてくるのも事実なのだ。内情を知る舞台演出の関係者が明かす。
「実力派によくありがちですが、高畑さんは居丈高で有名な女優さんの一人です。今回の事件以前から、そうした態度は有名で、最近でもかとうかず子さん(58)との因縁が浮き彫りとなっている。2人は『劇団青年座』の先輩・後輩でしたが、『私を誰だと思っているの!』と台本を投げつけたり、どなったりという、高畑さんの女帝ぶりに嫌気がさし、12年にかとうさんが劇団を飛び出したんです。以来、『あの人だけはイヤ』とばかりに2人の共演はありません」
実にわかりやすい構図である。「共演NG」のきっかけはさまざまあるだろうが、芸能評論家の三杉武氏はこう解説する。
「昔は共演NGが大いにありましたが、最近は減っていると思います。みずから仕事の幅を狭めることになりますし、ポッと出のスターも生まれる時代です。業界の上下関係が曖昧になってきたことと、業界全体の余裕のなさを感じます。それでも大物ならまだ要望を通すでしょうが、それ以外の人にも共演NGが根深く存在するのは、特に“事務所の移籍・独立”“恋愛絡み”など『共演させにくい』と周囲も気を遣う、やむをえない事情があるということが大半の理由です」
確かに恋愛絡みは長く尾を引く。例えば、互いに堤真一の元恋人だったとされる、鈴木京香(48)と深津絵里(43)の共演も不可能だとされている。
「演じる内容しだいで相手を替えて恋に落ちやすいためか、役者の恋愛系NGは非常に多いです」(前出・三杉氏)
主演映画「だれかの木琴」(キノフィルムズ)が公開中の常盤貴子(44)も、そのパターンで拒否する相手が出てきている。
「12年に、常盤の旦那で演出家の長塚圭史と真木よう子(33)の不倫デートが激写されました。これを機に、常盤さんは長塚さんと別居、離婚危機を報じられるまでになった。当然、真木さんと共演することは今後もないでしょう」(ワイドショースタッフ)
もっとも、これによって仕事の選択肢を減らそうが、常盤には余裕が感じられる。
「常盤はつい先日、バラエティ番組で『40代になって、できないことは、やらないってハッキリ言えるようになった。20代の頃は、できないことも頑張っていたけど』と発言していた。お金に困っているわけでもないし、安定した地位も得ているので、無理にイヤな相手と共演する必要がない境地なんですよ」(前出・ワイドショースタッフ)