16年もまた米ツアー初優勝を果たせなかったプロゴルフの石川遼(25)は、国内戦もわずか1勝止まり。かつての栄華はどこへやら、の状況下、松山英樹(25)と参戦したW杯が「お情け」出場だったことも判明してしまい‥‥。
12月5日、日本ゴルフツアー機構は都内で男子ツアーの年間表彰式を行い、初の賞金王に輝いた池田勇太(30)が最優秀選手賞など7部門でタイトルを獲得した。スポーツ紙デスクが話す。
「その中でも注目されたのが『MIP賞』。ファン投票によって『最も印象に残った選手』に贈られる賞です。07年から9年間、石川がずっと受賞してきたのですが、今回は突然、青木功会長(74)の独断で決定することになった。すでにファン投票を実施していたのにもかかわらず、です」
青木会長が選出したのは、賞金王・池田。まさかのどんでん返しを食らった石川は「日本ツアーなら勇太さん、世界のゴルフなら松山英樹かなと思います」とさわやかに答え、両者をたたえていたという。ゴルフ専門誌編集者が話す。
「いや、内心は悔しかったと思いますよ。世界の青木からの、まさかのダメ出しですからね。16年の石川は腰痛で出遅れたとはいえ、8月の『RIZAP・KBCオーガスタ』の1勝だけ。一方の池田は国内ツアーを3勝し、リオ五輪にも出場。世界ランクは37位(12月5日時点)で、17年のマスターズ出場も決定的です。11月のW杯にしても、石川ではなく池田が出場していてもおかしくなかった」
11月24日から27日にオーストラリアで開催されたW杯ゴルフは、国・地域別対抗戦。1組2人の284チームによる団体戦である。その日本代表が、松山・石川ペアだったのだ。この大会は、8月1日時点の各国世界ランキング最上位者がパートナーを指名することができる。民放局中継スタッフが振り返る。
「当初、『松山が最初に石川に声をかけた』という報道があり、6位に終わってからも松山が『次回、また遼と組みたい』と話していますが、いずれもウソでした。というのも、日本勢トップの松山は8月初旬に参戦を決めるとすぐ、出身校である東北福祉大学の先輩たちに打診していたからです。まず岩田寛(35)は米ツアー(秋開幕)出場が微妙な状況だったため、断られた。続いて谷原秀人(38)に声をかけますが、こちらは賞金王争いを展開している状況で、終盤戦の欠場は厳しいからと、見送られた。3番目が池田で、これも谷原と同じ理由でした」
信頼する3人の先輩に断られ、しかたなく「格落ち」の石川を指名したのが真相のようである。松山はそれを象徴するかのようなオフレコ本音を漏らしていた。
「当時の石川は世界ランク197位で、日本勢9位に急降下していた。松山は帰国後、『日本ツアーは1日だけハマれば勝てるが、海外は少なくとも3日は好調じゃないとダメ』と話しています。つまり、ドライバーが不安定なタイプの石川は世界では厳しい、という指摘。石川は腰痛が癒えてフォームを改造中とはいえ、松山との差はどんどん開くばかりで、同じ世界挑戦でもステージが違います」(前出・民放局中継スタッフ)
今季、世界ランク6位まで駆け上がり、海外メジャー制覇の期待がかかる松山に対し、米ツアーの平場戦でも勝てない石川。今では同情を買うほどにナメられ、見限られてしまったようだ。