一方、加計氏が加計学園の理事長に就任した頃、実姉の美也子氏もまた、吉備国際大学(高梁市)などを経営する学校法人「順正学園」の理事長に就任。“形見分け”をした父親の願いもむなしく、程なく姉弟の関係はぎくしゃくしてしまう。
「二人で話し合っても会話がかみ合わず、孝太郎氏が姉について『話にならない!』と愚痴をこぼすこともあったようです」(加計学園グループ関係者)
関係者によれば、姉の美也子氏は、貴族のような、世間離れしたタイプだという。服装も全身黒ずくめの服を着ることが多く、ウエストがキュッと細くて、独特の雰囲気を醸し出しているだけに、叩き上げの加計氏とは反りが合わなかったようなのだ。
「経営方針が合わずに7年前から絶縁。実家にも孝太郎さんが顔を出すことはなくなったそうです」(加計学園グループOB)
そうした家族内の不協和音を打ち消すかのように、加計氏の評判は「夜の街」で広く知れ渡っている。加計学園グループOBが続けてこう証言する。
「サケコウタロウとあだ名が付くほどの酒豪。居酒屋で職員と会った時は、いつの間にか孝太郎さんが会計を済ませてくれます。過去には理事長の邸宅で職員や近所の子供が招かれ、ガーデンパーティが開かれた。わたあめや金魚すくいなど出店が用意されていたのには驚きましたね」
私生活では、米国留学時代に出会った前妻とは8年前に離婚。その後、20歳近く年下の女性と再婚した。以来、岡山の繁華街で羽を伸ばすことも多く、ひいきにしているクラブに頻繁に顔を出すようになる。地元記者はこう話す。
「特別にかわいい子が働いている店でもないのですが、ママのことがお気に入りで職員や知り合いを連れて通っているようです。ママは口が堅いので、マスコミが来た時には“忖度”して追い払ってくれます」
羽振りがよく、岡山の夜の街を闊歩していた加計氏。しかし、「加計学園問題」がマスコミをにぎわわせるようになってからほとんど姿を見せなくなった。「週刊新潮」が岡山市のスーパーで買い物しているところや、銚子市(千葉県)で自身の誕生日会に参加した様子を報じただけだ。加計学園の職員はこう話す。
「岡山市内の高級マンションに住んでいますが、マスコミが自宅前で張り込みしているので転々とすることもあるとか。ほとんどの職員も数カ月間、見かけていないのですが、秘書に聞くと岡山理科大に出勤したりして、ちゃんと業務をこなしているそうです」
加計氏の“雲隠れ”をよそに“親友”の安倍総理の支持率は危険水域に入ってきた。7月28日にはジャーナリストの田原総一朗氏(83)が総理側の希望で官邸を訪問。支持率回復のため、「政治生命をかけた冒険をしないか」と切り出して“秘策”を提言したようだ。
「会談内容は明かしていませんが、もっぱら年内の電撃訪朝だと言われています。ミサイル連発で北朝鮮と米国の緊張状態が続く中、安倍総理が訪朝して“仲裁役”となり、米朝首脳会談を実現させる。それを政権浮揚の足がかりにする狙いがあると見られています」(政治部記者)
お友達内閣に続き、本当の親友からも足を引っ張られた安倍総理。起死回生の一手は功を奏するのだろうか。