2020年に開催される東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の大会マスコット候補が3案発表された。8月に一般公募で集められた2042件から選ばれた五輪を盛り上げるにふさわしい新鮮なキャラクターが期待されたものの。候補が発表されると「アレ?」「これでいいの?」といった首をかしげる声があちこちから聞こえたのである。
「いかにも、アニメ大国日本を象徴するキャラクターたちでしたね。ですが、多くの人たちがパッと見で思った印象は、特に『ウ案』のネコキャラなどは『妖怪ウォッチ』の人気者、ジバニャンじゃないの?というもの。実は私も、最初は『妖怪~』の原作者の案だと思ったほどです。そういうつもりで見ると、『ア案』などにはポケモンに出てきそうなキャラクターですし、どこかで見たことあるな~という感じですね(笑)。これにはさすがに賛否いろいろあるようです」(エンタメ誌記者)
この候補発表には「よくある微妙に可愛くないキャラクターじゃなくてよかった」という賛同の声も多いが、「またパクリですか?」「妖怪ウォッチとどこが違うのかわからない」など、少々辛らつな意見もある様子。
「一般公募ですからパクリとはいえませんが、逆にアマチュア案だと、自分の好きなキャラクターに影響を受けてしまうことも否めません。加えて、一部で不安視されているのが、このキャラクターが3年後も新鮮かということ。今回は全国約2万校、約28万クラスの小学生が1クラス単位で今月11日~来年2月22日にかけて投票し、採用が決定されるそうです。ところが、小学生の間では、すでに妖怪ウォッチブームは過ぎ去っています。年末公開の新作映画の前売り券も全盛期の3分の1しか売れていないらしいですから、2020年の頃にはかなり古臭くなってしまっている可能性はありますね」(コミック誌編集者)
ネット民からは「ウ案のタヌキが緑色だったらドンピシャなのに」と、衆院選で“緑のタヌキ”のあだ名がついてしまった小池百合子都知事を皮肉るコメントも少なからずあった。エンブレム盗作問題があっただけに、大人たちの敏感な反応もわかるが、ここまできたら、子どもたちが決めたマスコットの活躍を祈るのみ?
(飯野さつき)