このところジャニーズ系タレントのコンサートにおいて、入場を拒否されるケースが増えているという。理由とされるのが転売チケット対策だ。ジャニーズ事務所では今年の9月1日に公式サイトにて、転売サイトでの購入と売却を「絶対におやめください」との警告文を掲載。会場では本人確認を行う回数も増えているという。
そして12月7日には、ジャニーズ系のチケットを多く取り扱っていた転売サイトの「チケットキャンプ」が業務を停止。商標法違反などで兵庫県警の家宅捜索を受ける事件に発展し、ジャニーズ側の本気度が表れたとされている。それでもなお他の転売サイトではコンサートチケットが高額取引されており、会場での本人確認も人手などの理由から徹底が難しい状況だ。
そんなジャニーズ事務所の転売チケット対策が巡り巡って、木村拓哉のテレビCM出演が決まったとの噂が業界内で流れているようだ。木村はSNSアプリ「LINE」のCMに出演すると報じられているが、それがなぜ転売チケット対策と結びつくのか。ネット事情に詳しいIT系ライターがひもとく。
「LINEの特徴はスマホ1台につきアカウント1つという制限にあります。他人のLINEアカウントを別のスマホで表示することは不可能で、LINE自体が厳格な本人確認手段になるわけです。そしてLINEではこの9月にアミューズなどとの共同出資で新会社『LINE TICKET』を設立。電子チケットサービスの『LINEチケット』を18年中に開始すると発表しました。このサービスなら転売はほぼ防げますから、転売対策を推し進めたいジャニーズにはピッタリ。LINEとジャニーズが手を組んだのであれば、木村のCM出演につながるのもごく自然な流れでしょう」
木村のCM出演が報じられた時には、SNSへの展開を頑なに拒むジャニーズがLINEのCMを受けるのはおかしいとの指摘も多かった。だがジャニーズの真の狙いが「本人確認手段」にあったのであれば、LINEを選んだのは、ごく自然な選択なのかもしれない。
(金田麻有)