79年の映画「闇の狩人」(松竹)などでの鮮烈なベッドシーンが話題となった松尾嘉代(72)は“幻の女”となった。五十路手前の90年代に発表した写真集を最後に、芸能界から姿を消している。
「監督などと話し合いながら役を完成させていく職人タイプの女優。時代の流れに『自分は役不足』だと感じていたようです。95年の阪神・淡路大震災をテレビで見て人生観が変わり、現地入り。お年寄りの世話や炊き出しなどボランティア活動を行っていたようです。以降は表舞台に出てきていません」(芸能プロ関係者)
東日本大震災をきっかけに、沖縄・石垣島に移住したのが、99年の映画「皆月」(日活)で一糸まとわぬ姿を魅せた吉本多香美(43)である。
「震災時に育児中だった吉本は、原発事故直後に引っ越しました。自然保護への意識が高かったこともあり、現在はアウトドア雑誌で、島での生活をテーマにしたエッセイを連載しています」(芸能デスク)
93年の「ポケベルが鳴らなくて」(日テレ系)で妻子ある年上男と関係を持ってしまうOL役が懐かしい裕木奈江(45)は、ささやかに復帰をしていた。
「『ポケベル──』でぶりっ子イメージが定着して、女に最も嫌われる女優のレッテルを貼られた裕木は、99年に大胆な写真集を発売。ヘアメイクの男性と結婚、渡米した」(前出・芸能デスク)
しかし、現地でも女優活動を続け、クリント・イーストウッド監督の「硫黄島からの手紙」など海外映画に出演。12年には、「セイジ」(ギャガ)で四十路のベッドシーンを披露している。
「今年1月に数十年ぶりにバラエティ番組に出演し、離婚したことと、出産していないことを明かしています。男を惑わす魔性のほほえみは劣化しておらず、現在はスイスで悠々自適の独身の身だということです」(前出・芸能デスク)
連れ合いと不幸な別離をした元SPEEDの上原多香子(32)も姿を見ない。
「昨年9月に夫が自宅マンションの車中で首を吊り自ら命を絶った。第一発見者だった上原のショックは計り知れず、復帰できない状況です。昨年暮れの音楽番組では元メンバーの島袋寛子と今井絵理子の2人だけでSPEEDを復活させた」(番組関係者)
先日、活動再開の報告があったが、傷が癒えることを祈るばかりである。
元Winkの鈴木早智子(46)にとって復帰の道は遠そうだ。
「10年にMUTEKIで、ソフトなカラミを演じ、往年のファンを仰天させた。DVDは1万本を超えるヒット、鈴木も1億円のギャラを手にしたと言われる」(AV関係者)
その後は歌手復帰を目指し、テレビ・オーディション番組にも出場したが、不発に終わっている。
「それでも、50万枚超のヒット曲を持つアイドル歌手の人気は根強い。1度脱いでいるだけに、脱ぎのアンコールにも期待がかかる。すでに2本目のオファーが舞い込んでいるようです」(前出・芸能デスク)
浮き草のごとき芸能界。「いい女」たちの人生もまた、浮かんでは消え──。