“司会不在”が響いたか、演目までも肩透かしとなりそうだという。
「お手盛りと言われても、一昨年は『あまちゃん』、昨年は『花子とアン』など、自前のヒットドラマにちなんだコーナーで盛り上げることができた。しかし今年は朝ドラ『まれ』も、大河『花燃ゆ』も、ともに視聴率で惨敗。とても紅白の晴れ舞台には上げられません」(スポーツ紙文化部記者)
1年を振り返るという意味でブームや話題の人にあやかるのが紅白だが──。
「白組では吹石一恵(33)と結婚した福山雅治(46)の出演が堅い。結婚ソング『家族になろうよ』で年を締めくくりたいところです。しかし福山は当日ライブがあるので、会場からの中継となり、トリは果たせません。また、デビュー35周年の近藤真彦(51)の出場も濃厚です。昨年は同事務所から6組も出場したジャニーズが、さらに出場者を増やしそう」(前出・スポーツ紙文化部記者)
対する紅組はお寒いかぎり。昨年は中森明菜のサプライズ出演のほか、薬師丸ひろ子(51)など80年代アイドルの久々の復活に、オヤジ世代も溜飲を下げた。
「8月に放送された“夏版紅白”とも言われる『思い出のメロディー』では、高田みづえ(55)が『私はピアノ』を歌い、30年ぶりにテレビ復帰を果たしています。また、松坂慶子(63)も脚見せスリットドレス姿で『愛の水中花』を歌い、司会の北島三郎(79)を悩殺していただけに可能性は高い」(前出・スポーツ紙文化部記者)
他にも、河合奈保子(52)はデビュー35周年、今井美樹(52)も30周年で、それぞれ記念アルバムを出しており、出演オファーの可能性は高いという。
「中でも有力なのが斉藤由貴(49)です。今年はデビュー30周年を記念し、ライブやCDも発売するなど、音楽活動を復活させています。来年の大河『真田丸』にも出演が決まっており、紅白への道筋はすでにできている」(芸能デスク)
86年の朝ドラ「はね駒(こんま)」のヒロインを演じ、紅組司会の大役を務めているだけにこちらも濃厚だ。しかし、これ以上のサプライズ出場がなければ、“懐メロ紅白”で終わるのは間違いなし。
「もはや紅白に出場が見込める大物は払底しています。頼みの綱は審査員枠。ラグビー日本代表の五郎丸歩(29)、芥川賞の又吉直樹(35)、来年の大河主演の堺雅人(42)などを招待することくらい」(前出・芸能デスク)
タモリが司会を蹴ったのは、冴えない紅白でイメージを落としたくなかったから、と勘ぐりたくもなる。
ヒット曲、大物目玉、サプライズ出場もなし! ジリ貧の紅白に音楽評論家の宝泉薫氏は提言する。
「今の時代に2部制、4時間半もの長尺番組は合わない。とはいえ、ヒット曲がなくても趣向を凝らせば1年を振り返る番組は存続できるはずです」
もはや無用の長物の紅白は、そろそろ見納めか──。