熟れ頃女性として真っ盛りの有働アナだが、支持率は驚くほど高い。アイドル的な人気では20代の若い女子アナたちに一歩譲るものの、実力や実績は圧倒的だからだ。
「生放送の経験も豊富で安心して仕切りを任せることができる。大御所が相手でもものおじせず、かといって民放のアイドル・アナのように下手に媚びたりすることもないから、視聴者によけいな不快感を与えない。女子アナ嫌いのマツコ・デラックスが認めるのも納得です」(NHK局員)
人気の秘密は“異端”とも言えるキャラクターにある。各局がしのぎを削る朝の情報番組の中でも有働アナの「あさイチ」の人気はズバ抜けており、10年のスタート時から平均10%を超える安定した視聴率をキープ。同時間帯では不動のポジションを築いている。
「主婦層を中心とした視聴者の共感をつかむようなぶっちゃけトークが抜群にうまい。番組ではセックス関連の際どいテーマを扱うことも多いのですが、これもサバサバしたキャラがあってこそ。自虐や毒舌をまぶしながら主張すべきところははっきりと自分の意見を主張し、周囲への気遣いもできる。女子アナ界の頂点に君臨していると言っても過言ではない」(放送作家)
有働アナは鹿児島生まれの大阪育ち。高校は大阪屈指の進学校だったものの、第一志望だった大阪大学法学部の受験に失敗し、神戸女学院大学に進学したあと、91年にNHKへ入局している。
初任地の大阪でスポーツ担当としてキャリアをスタートさせたが、当初はあまりにも下手すぎて、アナウンサー職をやめることも真剣に考えたほどだったという。それでも4年目に「おはよう日本」のキャスターに大抜擢。以降は「ニュース10」「スタジオパークからこんにちは」などNHKの看板番組や、オリンピック中継などの大イベントも担当してきた。ただ、当時は現在のキャラは鳴りを潜めており、典型的な「みなさまのNHK」の女子アナという評価だった。
「2年先輩に草野満代(48)がおり、後輩で入ってきた青山祐子(42)、久保純子(43)や膳場貴子(40)らがアイドル的な注目を集めていたため、目立った存在ではありませんでした。実際、紅白の司会には久保が先に起用されています。それが今や下手なタレントなど足元にも及ばないほどの人気。有働の潜在視聴率は11%を超えていると言われています。明石家さんまが10.5%ですから、そのすごさがわかるでしょう」(前出・NHK局員)