ドラマ史に金字塔を打ち立て、アイドルの登竜門にも君臨した「3年B組金八先生」(79~80年、TBS系)。記念すべきシリーズ第1作でデビューを飾ったのが、つちやかおり(51)だ。
──さすがは黄金の80年代アイドル。デビューから35年が過ぎても愛らしさはそのまま。
つちや 実は12月23日(2015年)公開の「永遠のダイヤモンド」で、30年ぶりに映画出演をしたんです。しかも、初の母親役でした。
──結婚後のブランクを考えれば、そのくらいになりますか。
つちや 昔より演技に対して自然に取り組めましたね。この年齢だからこその気負いのなさが新鮮でした。
──さて、デビュー作の「金八」は、紅白のトリに決まった近藤真彦、今や衆議院議員の三原順子、たのきんの田原俊彦に野村義男、そして「十五歳の母」の鶴見辰吾に杉田かおると逸材がそろっていました。
つちや あの2人は子役経験もあったから、際立ってうまかった! 私たちはセリフの面接とかもなく、それぞれのキャラクターで選ばれたんですよ。
──ツッパリ少女が欲しいところに三原順子がいたとか?
つちや 順子は先生役で来たのかと思った(笑)。ドラマ自体は、あんな騒ぎになると思わなかったんですよ。それが第3話のあたりからファンレターが急増して、テレビ局の前に男の子たちがあふれるようになりましたね。
──演じた阿部トシエ役はどんなキャラクター?
つちや いちばん前の席にいるちっちゃくてキャンキャンした女の子。よく皆さんに言われるのは、受験票を忘れて、電話ボックスで泣くシーンなんです。ほんの数十秒くらいなのに、印象が強いんでしょうね。
──そして歌手デビューした82年組の同期である「シブがき隊」の布川敏和と交際(のちに結婚・離婚)。携帯電話もない時代に、アイドル同士がつきあうのは大変だったでしょ?
つちや 外には遊びに行けないので、知り合いのスタイリストさんの家で会わせてもらうとか、そんな感じでしたね。
──91年に結婚して1男2女をもうけたが、14年に離婚。新たな交際相手の存在もあって、ワイドショーのターゲットになりました。
つちや 覚悟を決めて会見に臨みました。きちんと伝えたいことを伝えようと。もちろん、しばらくは大変でしたけど、ノドもと過ぎれば‥‥なのか、サーッと落ち着くんだなって(笑)。
──新たなお相手との再婚は?
つちや それは考えていないですね。次女がまだ成人していませんし。
──その離婚と前後して芸能活動も再開し、12年、15年には雑誌でセミヌードも披露。変わらぬ「アイドル性」と「熟女の魅力」が同居して、新次元の仕上がりになりました。
つちや 尊敬している写真家の渡辺達生さんから「一緒にやろう」と言われて、お引き受けさせていただきました。賛否両論はあったかもしれませんが、貴重な経験をさせていただきましたよ。
──時計の針が再び、加速しそうですね。