TBS系報道番組「NEWS23」のメインキャスター・膳場貴子(40)の周辺がかまびすしい。現在、産休中の膳場だが、本人の復帰意思とは裏腹にTBSサイドがこれを機に幕引きを画策、泥仕合と化しているようなのだ。
膳場は、昨年7月に3度目となる結婚と妊娠を発表し、11月20日放送の同番組で、産休後の復帰の意思を表明したうえで、翌週から産休に入ることを報告した。ところが12月に一部スポーツ紙が、膳場が翌3月末で同番組降板の意向を局側に伝えたと報じたのだ。これに対し、本人がフェイスブックで〈責任と愛着を持ってやってきた仕事です。降板申し入れはしておりません。このような誤報を、たいへん残念に思っています〉と否定したため、物議を醸している。
時を同じくして今度は金曜日のアンカーを務める、毎日新聞特別編集委員・岸井成格氏(71)が、3月末で同番組を降板するとの一報が別のスポーツ紙で伝えられ、混迷ぶりに拍車がかかっているのだが、TBS関係者が舞台裏を明かす。
「安倍政権は、官邸を通じてNHKの報道に苦言を呈したり、テレ朝の『報道ステーション』に『偏向報道だ!』とクレームをつけたりと、マスコミに厳しい姿勢で臨んでいます。そうした中、最近はうちの番組も全体的に左傾化しており、上層部の間でも悩みの種となっているんです。こうした姿勢は報道畑出身の執行役員の影響が色濃く反映されており、実際にその役員と岸井さんとは親しい間柄ですし、ああ見えて硬派なジャーナリズム気質の膳場さんとも関係は悪くないですからね」
こうした報道姿勢に関する上層部との軋轢に加え、膳場を外したい最大の要因は別にあるという。
「最近はテレビ不況で番組の制作費も縮小傾向にあります。フリー転身後に“一本釣り”した膳場さんのギャラは相当高いですからね。実のところ、“膳場切り”は経費削減という側面が大きい」(前出・TBS関係者)
結果、TBSサイドとしては番組のリニューアルに際し、後任として、フレッシュさを名目に、ギャラを大幅に抑えることができる自前アナの投入を本命として検討。夕方の情報番組「Nスタ」でキャスターを務めている加藤シルビアアナ(30)が第一候補だという。
その一方で、TBS社員はこう語る。
「確かに、加藤アナの噂は耳にしています。ただ、ようやく夕方ニュースの顔として認知されてきたやさきだけに、このタイミングでの番組移籍は避けたい。実は水面下で、フリーの赤江珠緒(41)と交渉していると聞いていますよ」
赤江といえば、テレ朝系列のABC所属時に「スーパーモーニング」に出演。フリー転身後は「モーニングバード」の司会を務めていたが、昨年9月に同番組を卒業した。
「赤江さんは知名度と好感度の高さも魅力ですが、今は、うちの局のテレビやラジオ番組でレギュラーを持っていて、完全に“お抱え”状態です。そのため、ギャラも膳場さんの半分から3分の1程度と言われていて、局アナ並みにリーズナブルな招聘が可能なんです」(前出・TBS社員)
膳場の処遇については、最終的には上層部の説得で今年の秋頃、BSで週末の報道番組枠に膳場の受け皿となる番組を開始するという情報も伝わってきた。外堀は固められ、あとは後任人事を待つばかり。「赤江キャスター誕生」の可能性が、ここに来てグッと高まってきたようだ。