美容クリニックの診療報酬不正受給事件で逮捕された「タレント女医」。「厚化粧の悪女」がねずみ講式に“患者”を集めた詐欺手口を現役ホストが暴露する!
「600人以上の男性と寝た!」
テレビのバラエティ番組でFカップと奔放な発言で活躍していた、女医の脇坂英理子容疑者(37)が3月9日に逮捕された。連行時のすっぴん顔と、テレビ画面での化粧顔とのギャップは世間を驚かせたものだ。容疑について、社会部記者が解説する。
「12年11月から14年9月に自分の経営するクリニックで、患者を何度も診察したように装って診療回数を水増しし、自治体から診療報酬約155万円をだまし取ったというもの。不正受給の総額は約7000万円に上ると見ています。担当したのは警視庁組織犯罪対策4課で、暴力団の関与を視野に入れての捜査です」
脇坂容疑者は東京女子医科大学医学部を卒業後、03年に医師免許を取得。12年に千葉県船橋市で美容クリニックを開業していた。だが、これまで月40万円の賃料を支払ったのは、わずか1、2カ月分だけ。金融機関に数千万円の借金があり、医療機器のリース代も滞っていたという。東京都目黒区に移転して営業を続けたが、14年12月に突然休業。昨年5月に閉院すると、患者から返金を求められるトラブルも起きていた。
それでも、その間に趣味のホストクラブ通いは続けていた。都内で働く現役ホストが話す。
「週に2、3回くらい来ていました。ビジュアル系が大好きで、好みのホストにはデレデレと甘えますが、タイプではないと豹変して、『お前なんか興味ない!』など暴言ばかり。シャンパンやブランデーを派手に飲み、100万円以上散財する時もあったが、金欠だったそぶりは見せなかった。手持ちのお金がない日は、飲み会で知り合った男性を連れてくるんです。会計になると(男性に)全額支払わせようとして、モメたこともありました」
ホスト漬けの生活を送っていた脇坂容疑者だが、ただ遊んでいるわけではなく、“患者”を集めていたという。前出・ホストが詐欺手口を明かす。
「まずランキング上位の中から好みのホストを指名。何度か通って顔見知りになると、巨乳を体に押しつけ、『私のクリニックに1回来て~。無料でニンニク注射してあげる』と猫なで声で誘ってきます。実際に行ってみると、診察券を作って保険証をコピーしたあと、『1週間に2、3回来たことにするから』と急に言いだすのです」
指名したホストを慕う後輩ホストたちにも、クリニックに来るよう“おねだり”してきたという。
「先輩の客なので命じられたら断れないんです。『無料で診療できるクリニックがある』と、自分の客に宣伝させられたことも‥‥。ある後輩ホストが脇坂に、『何で何回も行ったことになるのか』と質問すると、逆ギレして理由も教えてくれなかった」(前出・ホスト)
都内に行きつけのホストクラブは数軒あり、同様の手口でホストとその客たちから「ねずみ講式」に保険証をかき集めていたようだ。
「逮捕数カ月前、『クリニックに来させなくていいから保険証を集めて』とせっぱ詰まった様子で頼まれたホストもいます。事件後、自分たちが知らぬ間に利用されていることに気がつきました‥‥」(前出・ホスト)
3月30日、東京地検は脇坂容疑者を詐欺罪で起訴。「厚顔」な化粧の下には、ホストたちの知らない“素顔”が隠されていたようだ。