「今日の番組を、特別なものにしたい」
テレビショッピング界の革命児でありながら生出演から引退していた「ジャパネットたかた」の前社長、高田明氏がこう切り出し番組が始まった。
4月21日に生放送された同社の通販番組に高田氏は生出演。なんと、この日の放送で取り扱う商品の売り上げなど、購買者が支払った金額を全額寄付する「熊本地震 被災者支援プロジェクト」を立ち上げることを発表した。
しかも、扱う商品は「充電式電池」や「携帯ラジオ」など、購入した視聴者もいざというときの備えになるものばかり。視聴者にとっても役立つ商品選定で購買意欲をそそるうえに、売れれば売れるほどジャパネット自体は赤字になるという、超大出血サービス。これには番組を観た人、観ていなかった人たちからも「こういうのを神対応と呼ぶんじゃないか!」「確固たる正義と天才的なアイデア!」「熊本県民ですが本当に驚きました。この気持ちはきっと被災者に伝わります」「偽善じゃない善意を初めて見たかも」など、称賛が鳴り止まない。
「多額の寄付をしている有名人も大勢いて、それも素晴らしいと思いますが、彼らにはいい意味で売名というお得要素が付きます。ところが、募金箱に1000円ぐらいしか入れられない一般人には自分が役になっている実感がわかないのが現実で、だから募金をしないという人も多い。ところが、今回の高田社長のアイデアだと自分にも備えができて買う意味がある。しかも、寄付をしたという喜びも感じられる。その意味からも、このプロジェクトには本当に頭が下がりますね。しかもわざわざ生出演から引退していた前社長が出てきて挨拶。高田前社長が出てくるだけで売り上げが数段違うと聞きますから、今回の売れれば売れるほど赤字という構図から考えても、高田さんの本気度が伝わります」(週刊誌記者)
このジャパネットの大盤振る舞いに、ネット上では「プロ野球もお立ち台で泣いたり募金活動だけじゃなくて、1週間分ぐらいチケット代やビール代を全部寄付してあげてほしい」などの声も上がっている。
東日本大震災でも通販の売上額7000万円に加えて、社から5億円の追加寄付もした高田前社長の“本気の善意”は、有名人がブログで送るエールとはレベルが違うようだ。
(塚田ひかり)