そこで行われているのはまさに国の未来を占う診療だった。無機質な診療機材と重苦しい顔をした名医に囲まれ、その方針にすがる。憲法改正という大願を成し遂げるためならば、「極秘診察室」に足しげく通い続けることも“総理のご意向”だったのだ。
6月18日、第193回通常国会が閉幕した。森友学園問題に加え、加計学園獣医学部新設問題と、相次ぐ疑惑による野党の激しい追及を受けながらも、安倍晋三総理(62)は共謀罪の成立にこぎ着けた。しかし、念願とされる憲法改正へ歩みを進めた一方で、各紙の内閣支持率は急落している。
毎日新聞の33%が最低で、国会答弁中に名指しで「熟読して」と“機関誌”のように扱った読売新聞までも49%と過半数を割る結果となった。
「総理はこの結果に心を痛めている。第2次政権でアベノミクスを立ち上げてから、株価を筆頭に“数値”というものに執拗な関心を示すようになりましたからね。だからこそ、政治基盤を揺るがせるきっかけとなった森友学園の籠池泰典前理事長(64)にはイラだちを隠せない。20日、籠池氏が前日の家宅捜索を受け、自宅で一部メディアを対象に開いた会見で『独裁主義国家』『国民各位がだまされている』と暴言を吐いたことを知るや、強く舌打ちをしたうえで『いいかげんにしてくれ!』と強い口調で言い放っていた」(自民党幹部)
怒りを表に出す総理の姿を受け、さる永田町関係者は証言する。
「国会中から顔はむくみ、酔ったわけでもないのに赤みを帯びるほど肌荒れがひどい。水すらも気を遣っていて、持参の水筒に鉄球を入れた鉄分豊富な常温のものしか飲まないほどです。みずから『内臓の負担が深刻だ』と話してもいて、難病指定されている潰瘍性大腸炎が悪化しているのは間違いない」
実際、「週刊新潮」6月22日号にて、安倍総理の身に起きた緊急事態を報じている。結婚30周年記念日の6月9日夜、渋谷区富ヶ谷の私邸で体調不良を訴えた安倍総理のもとに慶応病院から主治医が駆けつけたというのだ。当日の「首相動静」を見ると午後10時11分に自宅に戻ったきり、翌日の午前中まで静養している。その一方で、午後には六本木の高級ホテル「グランドハイアット東京」内の会員制ジム「NAGOMI スパアンドフィットネス」に出かけ、まるで前夜の事態がウソかのように3時間以上も運動したことになっているのだ。
「確かにこのジムで運動して汗を流すこともあるようですが、よく訪れる本当の目的は医師から診察を受けることなんです。入会金だけで150万円もかかる高級ジムには周囲の目がないことを利用して、入店した振りをしてホテルのスイートルームに上がっている。ここに主治医を呼び寄せ検査を受けているんです」(前出・永田町関係者)
ひた隠しにする総理の健康状態が漏れ伝わることはない。そんな“極秘診察室”があったのだ。しかし、ついにその核心を知る人物と接触した──。