芸能

永遠の70年代アイドルに会いたい!「吉沢京子(柔道一直線)」柔道場のセットにはクレーン車まであった

20150924_1001l

 明るく健康的な笑顔で70年代を照らす「アイドル女優」が誕生した。それは、セーラー服が誰よりも似合った“ミキッペ”こと吉沢京子(61)だ。

 実写ドラマでよみがえった「ど根性ガエル」の作者・吉沢やすみ氏は、熱烈な吉沢京子ファンで知られる。ペンネームだけでなく、美少女キャラの「吉沢京子」を登場させたほどだ。

「ドラマの第1話はたまたま見ていて、とてもおもしろいなと思いましたよ。実は当時、雑誌の企画で先生のスタジオを訪ねて、絵を描くところを見せてもらったことがあります」

 60年代後半から70年代にかけ、吉沢は「おくさまは18歳」の岡崎友紀と並び、身近でかわいいアイドル女優の座を獲得。

 ところが、もともと女優になるつもりはまったくなかったという。

「日本舞踊は幼い頃からやっていましたが、少しはしゃべる勉強もしたほうがいいというので、両親が『劇団ひまわり』に入れたんです。仕事とは思っていなかったのに、入ったとたんに少女雑誌や学年誌のモデルが続きましたね」

 やがてCMやドラマの仕事も舞い込み、1枚の写真が当たり役を呼び込む。電車につられた「商工中金」のポスターで、バトンガールに扮した吉沢を東映のプロデューサーが目にした。桜木健一主演でドラマ化が決まっていた「柔道一直線」(69~71年、TBS系)のヒロイン・高原ミキことミキッペに適役だと声がかかった。

「私が15歳になったばかりで、中学から高校にかけての物語の年齢設定とも合っていたと思います。ただ、主演の桜木さんは私より7つ上で、ピアノに乗って足で『猫踏んじゃった』を弾くシーンが有名な近藤正臣さんは一回りも上でした」

 原作は、スポ根マンガの傑作を数多く生んだ梶原一騎氏。吉沢が桜木に向かって語るセリフには、梶原氏の哲学がたびたび反映されていたと吉沢は回想する。

 また梶原作品に欠かせないのは、視聴者を釘づけにする破天荒な必殺技だ。本作で披露された「空中二段投げ」や「地獄車」にピンとくる人も多いだろう。その撮影現場も、吉沢にとって忘れがたい思い出となっている。

「撮影スタジオに柔道場のセットを作るんですが、特撮が多いから、いつもクレーン車とマットとトランポリンが置いてありました。実際の柔道場もそうでしょうけど、汗のニオイがムンムンしていて、まるで工事現場みたいでしたね」

 桜木とは同じ梶原氏原作の「太陽の恋人」(71年、NET系)でも共演。そのため、ファンから「つきあっているの?」と聞かれることも多かったが‥‥。

「年齢が違うし、それはお互い、まったく考えてなかったでしょうね(笑)。それに、当時の超過密スケジュールは恋愛どころではなかったです」

 83年には会社員と結婚したが、一児をもうけたのち、89年に離婚。以来、子育てと女優業を両立させてきた。

 そんな吉沢と同じく、70年代の青春ドラマ群に欠かせなかったのが故・坂口良子だった。吉沢が彼女との最後の思い出を語る。

「良子ちゃんが亡くなる1年前、バラエティ番組で私に会いたいというので久々に顔を合わせたんです。良子ちゃんが私に『こんなに変わらない人はいない』と言って大泣きしたんですね。泣くほどのことかしら‥‥と思ったけど、すでにご自身の病気を覚悟していらしたんでしょうね」

 そこには、茶の間で愛された者だけが知る「連帯感」があった──。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
【高校野球】全国制覇直後に解任された習志野高校監督の「口の悪さ」/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
3
エスコンフィールドに「駐車場確保が無理すぎる」新たな問題発覚!試合以外のイベントでも恨み節
4
「子供じゃないんだから」佐々木朗希が米マスコミに叩かれ始めた「温室育ち」のツケ
5
これも「ラヴィット!」効果…TBS田村真子アナ「中日×巨人で始球式」に続く「次に登板するアナウンサー」