タレントのローラが12月18日、沖縄・辺野古で進行中の埋め立てに反対する姿勢を明らかにした。インスタグラムのストーリー(24時間で投稿が消える機能)にて、埋め立ての中断を求める署名活動への参加を呼び掛けたものだ。この署名は、米ホワイトハウスが陳情の手段として用意している「WE the PEOPLE」にて行われているもので、ローラは次のように呼びかけていた。
「美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの。名前とアドレスを登録するだけでできちゃうから、ホワイトハウスにこの声を届けよう」
この署名活動を巡っては沖縄出身のりゅうちぇるをはじめ、ウーマンラッシュアワーの村本大輔やタレントのラサール石井らも参加。こうした著名人が辺野古埋め立てに反対するのは順当なところだが、ローラの呼びかけについてはファンから当惑の声もあがっているようだ。
「もちろんローラ自身には沖縄の美しい海を守りたいという気持ちがあるのでしょう。その一方で、映画『バイオハザード:ザ・ファイナル』への出演でハリウッドデビューを果たしているローラとしては、トランプ政権や保守化に反対するハリウッドの潮流に乗っかりたいという思惑もありそうですよね。日本では芸能人の政治的な発言にはネガティブな反応を持たれがちですが、今回はホワイトハウスが相手ということで、“ハリウッド女優”のローラとしては旗色を鮮明にしやすかったのかもしれません」(週刊誌記者)
すでにハリウッド進出からは撤退とも伝えられるローラだが、インスタグラムでは英語での発信を続けており、海外進出にはまだ意欲がありそうだ。ただ、今回のホワイトハウス宛ての署名活動に関しては、ローラの思惑通りにはいかないとの指摘もあるという。
「ローラはおそらく、ハリウッド的な考え方なら辺野古の埋め立てに反対するはずと考えたのかもしれません。しかしいくら民主党寄りのハリウッドといえども、その民主党がアメリカ人の価値観を反映しているのは当然です。何よりアメリカでは軍隊に対する尊敬は国民の常識であり、11月11日のベテランズデー(復員軍人の日)には全米で『Salute to Service』(軍人に感謝)の合言葉が拡がるもの。そして辺野古の埋め立て反対は“米軍反対”に直結するため、ほとんどのアメリカ人にとっては、とても受け入れられる陳情ではないのです。もちろんローラが辺野古反対を訴えるのは彼女の自由ですが、今回の呼びかけでハリウッド復帰から遠ざかった恐れも十分にあり得ますね」(前出・週刊誌記者)
アメリカでは芸能関係者の多くが購読しているエンタメ専門誌の「ヴァラエティ」さえ、ベテランズデーには軍人に感謝するイベントを開催するほど。ローラをはじめハリウッド進出を目指す芸能人は、そういったアメリカ文化を肝に銘じたほうが良さそうだ。
(金田麻有)