日本政府と東京都は「安全安心な大会に」と繰り返しているものの、感染状況の悪化や医療機関への負担増を危惧する国民からは、開催中止を求める声が上がっている。
5月中旬に朝日新聞が行った世論調査によると、「今夏の開催」に8割以上が反対しており、中止もしくは再延期がいつ発表されてもおかしくない状況だ。最も甚大な影響が予想されるのが日本の経済面。大手シンクタンク関係者が語る。
「経済波及効果に詳しい関西大学・宮本勝浩名誉教授の試算では、東京五輪の中止による経済的損失は約4兆5151億円。トヨタ自動車の21年3月期決算の純利益が約2兆2000億円ですから、これがいかに大きな数字かわかるでしょう。無観客開催を想定したケースよりも2兆円以上のマイナスです」
五輪中止の影響をモロに受けるのがテレビ業界だ。
テレビ関係者が明かす。
「仮に五輪が中止になれば、公式スポンサー企業のCM出稿数が激減し、民放各局ともに百億円規模の損失になるでしょう」
17日間におよぶ五輪中継が消失すれば、白紙となったタイムテーブルの穴埋めが急務となる。
「中止が決まった場合、以前から準備を進めていた『五輪特番』もパーになり、代替番組を作るにも、予算や準備期間が不足し、大物芸能人のキャスティングも難しいため、人気ドラマの再放送や安上がりな生放送のバラエティばかりになると思います」(前出・テレビ関係者)
その結果、酷使されるのが女子アナだ。
「生放送の連発で、いちばん大変なのが進行役を任せられる各局の女子アナ。地獄の代替スケジュールで神経をすりへらすことになりそう」(前出・テレビ関係者)
美女アナの宝庫・フジテレビを例にあげてシミュレートすれば、
「予定通り開催された場合、五輪キャスターを務める宮司愛海アナ(29)が出ずっぱりになりますが、中止の際に放送される生のバラエティでは、売出し中の渡邊渚アナ(24)や佐久間みなみアナ(23)といった若手のホープが馬車馬のように起用されるでしょう。これをきっかけに女子アナの世代交代が加速するはずです」(前出・テレビ関係者)
5月25日発売の「週刊アサヒ芸能」6月3日号では女子アナ界の下剋上とともに「五輪中止」の意外な余波を緊急シミュレートしている。