「唯一、ずっと続けたことをやられた監督さんが、日本でNo.1の興行成績なんですよ」
「踊る大捜査線」シリーズで知られる本広克行監督が、映画「私をスキーに連れてって」「彼女が水着に着替えたら」などを手掛けた馬場康夫監督のYouTubeチャンネル「ホイチョイ的映画生活~この一本~」でこう評したのは、「男はつらいよ」シリーズの山田洋次監督だった。渥美清主演の同作は、1969年から1995年にかけて48作が公開され、興行収入はトータル464億3000万円に及ぶ。
「踊る」シリーズ以外でもメガホンを執っている本広監督は、様々なキャンペーンの施策を練っても興行成績を伸ばすのに四苦八苦することを知っている。しかし、昨年公開された映画「室井慎次 敗れざる者」「室井慎次 生き続ける者」については、
「秋田にキャンペーンに行って盛り上げて、きりたんぽ食って、それでもう興行成績がぶっちぎりで上がっていて…。だったら、ずっといろんな『踊る』をやって、『青島くん対ゴジラ』みたいなね。寅さん、あったじゃないですか。怪獣が出てくるやつ」
「男はつらいよ」シリーズ34作目「男はつらいよ 寅次郎真実一路」(1984年)では冒頭、巨大な宇宙怪獣が現れるという、寅次郎が見る夢から始まる。この宇宙怪獣、作中では明かされていないが、1967年に公開された「宇宙大怪獣ギララ」であり、「男はつらいよ」同様に松竹製作。1984年に「ゴジラ」が公開されたことから「東宝VS松竹の怪獣対決」と目された。
「踊る」シリーズはゴジラと同じく東宝製作ゆえ、「地球防衛軍にいる青島です」なんてのがいずれ、実現したりして。
(所ひで/ユーチューブライター)