トランプ大統領就任の華々しさで、すっかり霞んでしまった日本の政治。そんな中、安倍昭恵氏(62)の名が再びクローズアップされている。トランプ夫妻との懇談などを踏まえ、一部で〝昭恵待望論〟が持ち上がっているというのだ。
昨年12月にトランプ夫妻の自宅で面会、また、今月20日に行われた大統領就任式に合わせて訪米した故・安倍晋三元首相未亡人の安倍昭恵氏。22日にはXにトランプ政権の国務長官に承認されたマルコ・ルビオ氏とのツーショット写真をアップするなど、変わらぬ存在感を見せている。自民党関係者が語る。
「訪米前の1月13日、昭恵さんは新宿歌舞伎町の大久保公園で行われた、貧困世帯支援のための餅つきイベントに参加し、元気に杵をついていました。その際、一般の参加者が昭恵さんと写真を撮ろうと殺到。相変わらずの人気者ぶりを見せていました。その存在感から、一部では低迷する自民党のカンフル剤として待望論が上がっているのです」
まさかの出馬説だが、前出・自民党関係者によればそれなりの根拠はあるようだ。
「自民党が大敗した昨秋の衆院選。裏金問題のけじめで無所属となった萩生田光一氏の応援に昭恵さんが駆けつけ、当選させた実績もあります。6月の東京都議選、今夏の参院選でも彼女のもとに多くの応援依頼が集まる見込みです」
それだけに、いっそ彼女自身を比例代表に担ぎ出そうという考えもあるという。
「故・安倍首相の政治団体は今も解散せずに昭恵さんが引き継ぎ、多額の寄付収入があります。昨年公開された収支報告書を見ると1億8000万円以上の繰越金があり、選挙資金には困らない。また、前例がないわけではありませんが、政治団体と資金を無税で引き継ぎながら、政治家として出馬しないことには世間の風当たりが厳しい面もある。あれこれ考えると、昭恵さんの出馬は支持率アップに悩む自民党にとっても本人にとっても、渡りに船と言えるのです」(前出・自民党関係者)
要するに、現状を打破したい自民党と昭恵さんの周囲の状況が、出馬のタイミングに合致するということか。では専門家はどう見るのか。政治評論家・有馬晴海氏に聞いてみた。
「僕自身の考えを言えば、昭恵さんの出馬はないと見ています。その理由は、何といっても昭恵さん自身の性格と彼女が置かれた状況です。そもそも安倍さんが憲法改正などの悲願に向けて2回目の総理を目指した際も、昭恵さんは反対だったのです。それでも最終的には安倍さんの意思を尊重し、8年間ファーストレディをこなしました。そして彼女の性格を簡単に言えば、縛られず自由に生きることが大好きなのです。もし政治家になってしまったら、その〝自由〟が縛られてしまう。それを彼女がよしとするか」
また、金銭面でも森永製菓令嬢である昭恵さんにとっては、そこに執着するような理由はまったく見られない。では、昭恵さんの出馬はないのだろうか?
「トランプさんに呼ばれて行った時もそうですが、彼女は人に求められることが大好きなのです。そして、少しミーハーなところもある。さらに、昭恵さんには人に何か頼まれると断れないという面もあります。もしですが、『あなたしかいない』『自民党を助けてくれ』などと言われれば、それに動かされる可能性は〝ゼロ〟ではないでしょう」(前出・有馬氏)
さて、動くか否か。その日は迫っている‥‥。