小泉今日子の30年ぶり全国ツアー、松本伊代や中森明菜のメモリアルアルバム発売など、82年デビュー組を中心に「80年代アイドル」が再ブームの気配である。そんな時代の熱気を、具体的な数字とともに振り返ってみたい。まず、80年代のアイドル主演映画の興行成績だ。
「驚くなかれ、1位から4位までを『セーラー服と機関銃』(81年)などで薬師丸ひろ子が独占しています。テレビにはほとんど出ないことで『映画館でしか会えないアイドル』という戦略が成功しました」(映画評論家)
薬師丸ひろ子は「シングル売上げ部門」でも、歌手デビュー曲にあたる「セーラー服と機関銃」が86万枚で1位になっている。
ドラマ部門では、1位は高部知子が壮絶な不良少女を演じた「積木くずし」(83年)が45.3%もの記録的な視聴率を残す。80年代の視聴率ベストテンを見ると、中山美穂が「ママはアイドル!」(87年)など4作、小泉今日子が「少女に何が起ったか」(85年)など2作がランクイン。いずれも最高視聴率は20%超えで、令和の今では信じられない数字であろう。
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