人気のお笑いコンビ「見取り図」は旅番組の看板になれるだろうか。
5月14日の「土曜スペシャル」(テレビ東京系)で「見取り図の今しか行けない『詰め込み日帰り旅』」が放送されることが、番組公式サイトで発表された。
これは見取り図が日帰りで富山を訪れ、名所と名物を堪能する旅。番組タイトルの通り、1日しかない滞在期間に、多くの観光スポットをぎっしりと詰め込む旅になるようだ。相次ぐ芸人起用に、放送担当記者は驚きの声を上げる。
「テレ東の旅番組は太川陽介や福澤朗、田中要次、羽田圭介など、芸人以外を起用することが多かったんです。お笑い芸人は千原ジュニアぐらいでした。ところが最近になって山崎弘也やかまいたち、ぺこぱなどの芸人を起用。ついに見取り図まで番組を持つことになりました。テレ東といえば、かつては企画で勝負する姿勢であり、有名タレントの魅力に頼ることはなかった。それが急に人気芸人を使うようになり、視聴者から懸念の声が出ています」
かまいたちの番組は「かまいたちの名所名物先取り旅」で、まだ企画に力を入れているのがわかる。ぺこぱは「ローカル鉄道寄り道旅」。これはかつて太川陽介と蛭子能収が行っていた旅の焼き直し。山崎は「街道歩き旅」で、これも以前の企画をリニューアルしたもの。見取り図に至っては、ただ単に名所・名物をめいっぱい堪能するだけの、安易な企画に見える。企画勝負のテレ東が、タレントの魅力に頼った、よくあるロケ番組を作っている、と視聴者に思われても仕方ないだろう。
「以前はロケ日が3泊4日と、長く取られていました。人気の『ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z』は3泊4日です。ところが芸人の番組は1泊2日で、さっくりと撮影されている。ロケ日がわずか1日しかないこともありました。理由は芸人のスケジュール。人気者の彼らは、長時間にわたってロケができないんです。見取り図の詰め込み日帰り旅も、苦肉の策でしょう。これによって、昔からの視聴者が離れてしまうことがなければいいんですが…」(テレビ誌ライター)
果たして見取り図の企画は、視聴者が満足できるものになるだろうか。