元衆院議員でタレントの杉村太蔵が、11月26日放送の情報バラエティー番組「今田耕司のネタバレMTG」(読売テレビ)に出演。閣僚3人が相次いで辞任する事態になんと、岸田文雄首相をねぎらったのだ。
この日の放送では国会を混乱させている“辞任ドミノ”について取り上げた。先月24日に辞任した山際大志郎経済再生担当大臣から始まり、11月11日にも葉梨康弘法務大臣が「死刑のハンコ」発言で辞任。さらに20日には“政治とカネ”をめぐる問題で追及を受けていた寺田稔総務大臣が辞任するという、内閣の異例の混乱ぶりを深掘りした。
“辞任ドミノ”について意見を求められた杉村は「僕はね、ホントに岸田さんが気の毒でしょうがない」と同情。番組メインの今田耕司が「選んだのは岸田さんですやん」と、岸田首相の任命責任を指摘すると、杉村はこう答えたのだ。
「そうなんですけど、こんなことになるかなって。『適材適所』って言うじゃないですか。そういう意味では能力的にはほんと皆さん『適材適所』だと思いますよ。例えば葉梨さんなんて、東大出て警察トップになって、法務委員長やって、法務大臣ですから。法務行政のスペシャリストでしょ。そんな人がこんな失言するかな?」
続けて、杉村は寺田前総務大臣についても、
「東大出て、大蔵省出て、ハーバード出て、公共政策の日本でも数少ないスペシャルな博士号に近いものを取ってきて、税務署長やって総務大臣になって、自分の政治資金があんな杜撰だったって…その展開からコレ!?って何よってね。信じられないですよ」
と、辞任した大臣たちのハイスペックぶりと、起こした不祥事とのギャップに落胆するのだった。
さらに、番組では岸田首相自らの「空白の領収書」問題も話題に。岸田首相の選挙運動費用収支報告書に、宛名や但し書きのない領収書98枚が添付されていた件について聞かれた時も、杉村は岸田氏の気持ちを慮る。
「これはあるあるです。これはトップの人がそんなに…例えば、事務機器のレンタルとか、候補者の汗拭く時のタオルをドラッグストアで買いましたとかってことを書けって言ってるんですけども…」
よくある記載漏れだと片付けて岸田首相を徹底擁護したのだ。
空白の領収書添付が“あるある”で済まされてしまうという杉村の論理に、視聴者は「岸田首相を庇いすぎ」「無理な擁護発言を連発」と猛反発。内閣不支持率が50%を超える状況下、不始末をしでかした議員寄りの意見が共感を得られないのは、当然のことではないのか。
(浜野ふみ)