虎の指揮官の電撃退任表明に始まり、26年ぶりとなる“紺色猛牛軍団”の日本一で幕を閉じたプロ野球22年シーズン。不甲斐ない成績に終わった球団は、来季に向けたチーム建て直しが必要であろう。ならば、セ・パ両球団にこびりついた“汚れ”をキレイキレイにして猛省を促そうではないか。
A(スポーツ紙デスク) 巨人が5年ぶりにBクラスに転落した。一番の戦犯は「けつあな確定」が流行語大賞を受賞した坂本勇人(34)で間違いない。
B(民放局ディレクター) いやいや、ノミネートすらされていません(笑)。とはいえ、2度の長期離脱で、出場試合数はたったの83試合。本業の野球よりも女性スキャンダルで悪目立ちした1年でした。
C(遊軍記者) 離脱中も、西麻布や銀座のクラブのはしごを目撃されていた。宴もたけなわになると、おもむろに十数枚の1万円札を手にして、「これで俺と一緒に帰る人?」とアフターの相手を募るのは港区の常識らしい。7月下旬、チームにコロナクラスターが発生した時には、感染源として疑われていた。
B 一応、本人が陰性だったので無罪放免だったのでしょう。それでも、坂本不在にショートを守った廣岡大志(25)や中山礼都(20)ら若手が不甲斐なかったのは事実。とにかく打てないし、守れない。残念ながら、先代のレギュラーだった、二岡智宏2軍監督(46)の女性スキャンダルをきっかけに台頭した坂本と同じ流れというわけにはいきませんでした。
A 私生活は別として、グラウンドでの坂本の貢献度は数字に表れるものばかりではない。チームのキャプテンとして、他の野手やマウンドに声がけをする精神的支柱の役割も。
D(球界関係者) 坂本の負担を減らすのは、原辰徳監督(64)の懸案事項の1つ。主砲の岡本和真(26)がワレ関せずの性格で、気の利いた言葉のひとつもかけることができない。かねてから原監督も番記者を通じて「ビッグベイビー」や、自身と同じ「若大将」という愛称を付けてチームリーダーとして鼓舞してきた。それなのに、一向に殻を破る気配がないんだよな。
B ヤクルトの村上宗隆(22)とも比較されていましたね。ホームラン数はもとより、彼の場合は誰よりも感情を前面に出した声出しをしますからね。
D そんなんだから、半ば強引に来季のキャプテンに岡本が指名されたワケだ。「立場が人を作る」を体現できればいいが‥‥。
B 副キャプテンに抜擢された吉川尚輝(27)も同じ理由でしょう。2人とも遠征先で宿舎から1歩も出ず、部屋に引き籠もってゲームして過ごすタイプ。坂本と違って素行に問題はないですけどね。
C 相対的に中田翔(33)の価値が高まってしまった。夏場まで巨人のプレッシャーに負けて「どこかにトレード出してくれんか」と嘆いていた姿と打って変わり、終盤から「第91代4番」として、不調の岡本に代わる大車輪の活躍を見せたんだから。
B まさに「終わりよければ全てよし」のシーズンでした。どうやら、遠くない未来に日本ハムに戻る意思があったようで、その引き止め料込みで、年俸3億円(推定、以下同)の3年契約をゲットしました。
A どのツラ下げて戻ろうってんだか。そういえば、12球団ワーストの防御率3.69を叩き出した投手陣の責任は、桑田真澄コーチ(54)の左遷で片付けられたのかな?
D 来季から「ファーム総監督」という背番号のない名誉職に就く。桑田コーチも「なんか動かされちゃって」と、まるで他人事のように周囲に漏らしている。
C むしろ巨人の“投壊”のきっかけを作ったのは原監督のほうなのに。先発を5~6回まで投げさせたくても、無視して3~4回で引っ込めてしまう試合が何試合もあった。時には「待ってください!」と抗議の声を上げていた桑田コーチだけに、今回の人事には納得できていないだろうな。
B あと、新旧エースの交代を象徴するシーズンにもなった。12勝を挙げてエース格の投球を見せた戸郷翔征(22)に対して、エースの菅野智之(33)は2桁をクリアするのに精一杯でした。
D わずか6勝に終わった昨季よりはボールのスピードとキレを取り戻した印象だけど、勝率8割を記録した20年に比べたら衰えは隠せないよな。
C 今オフはオリックスの吉田正尚(29)がレッドソックスと5年約124億円、ソフトバンクの千賀滉大(29)がメッツと5年約103億円で契約した。20年オフにメジャー行きを断念した菅野は、さぞかし悔しがっているんじゃないのか?
A もちろん(笑)。オフにトレーニングする菅野をつかまえて、番記者たちは今後のメジャー行きの可能性について質問している。ところが菅野は「俺をバカにしてんのか!」と大激怒だよ。虫の居所が悪いようで、メジャーの話はもう触れないほうがいいかも。