「プロポーズした彼女の実家がどんなにヤバくてももう引き返せない説」
そんな恐ろしくも興味深い話をテレビ番組で放送したのは、8月16日の「水曜日のダウンタウン」(TBS系)だ。先日、この番組で結婚を発表したザ・マミィの酒井貴士が訪れた「彼女の実家」で展開される「ドッキリ企画」である。
これまで結婚相手の両親とは一度も会ったことがないという酒井。彼女の仕事の都合により、単独で結婚相手の実家を訪れたのだが、そこで数々の恐怖体験に見舞われることになる。
なんと家中に意味不明な貼り紙があり、父親は一夫多妻制を家庭内で実践する人物。リビングにスタンガンが置かれているほか、首輪をして犬の鳴き声を発する老人を2階の押入れで飼っているという、古今東西のカルト宗教的要素が詰め込まれている。
「なにしろ地上波としては前列のないほど、尖った設定でしたね。風呂場には不気味なクーラーボックスが大量に置かれ、今年7月に発生した『ススキノ頭部切断事件』まで連想させる手の込みよう。ところがこれに、激しいクレームがつけられたんです」(テレビ関係者)
この父親が電磁波を過剰に怖がっているという設定に、電磁波過敏症の視聴者から怒りの声が上がったのだ。あらゆる家電に「電磁波注意」という貼り紙がなされ、自家用車にも呪符が全面に貼られた「電磁波防衛」仕様だったのだが、
「こうした内容に『電磁波過敏症をヤバイ人の代表例にしている』『偏見を助長する』との指摘が出ました。それも実際に、電磁波に恐怖を感じている人からです。多くの視聴者から好評を得た企画でしたが、一部で傷つく人がいたのも確かでした」(前出・テレビ関係者)
相変わらずの「攻めた企画」だが、トラブルとは隣り合わせなのである。
(山倉卓)