今さらながら、やはりキングカズは凄かった。サッカー元日本代表の前園真聖氏が自身のYouTubeチャンネルで明かした三浦和子のエピソードが出色なのだ。まずは影響を受けたサッカー選手は誰かという質問に、迷わずこう答える。
「カズさん。俺が最初に日本代表に呼ばれた時、カズさんはバリバリでイケイケだった。若かりし前園はどこかで『よし、俺も負けてらんねぇ』とライバル心を持ちながらやっていた」
カズがグアムで行っている自主トレには、8年間も参加したことがあるそうで、
「何回かゲロ吐いた」
とかなり厳しいものだったと振り返る。
「カズさんはうまくなるために毎年、新しいことをしようとしている。カズさんは50代。水泳していたけど、泳げてなかった。カズさんはカナヅチで、泳げないらしい。犬かきみたいな、すごくぶさいくな泳ぎ方だった」
意外な一面を見たが、これで終わるカズではなく、
「次の年に行ったら、25メートル泳げるようになっていた。この年齢でも取り入れるんだ。そういう努力を今もやっている凄さ」
そんな姿勢は今も続き、試合後にカズから「自分がちゃんと動けているかどうか、正直に言ってほしい」と頼まれたとか。
「めちゃ良かったですよ。動きにキレがあった」
そう伝えたところ、「ちゃんと言ってくれる人がいないからさ」と返ってきたという。
「そういうことをちゃんと聞ける謙虚さがあるのが、やっぱり凄いなと思った」
カズが長く現役を続けられるのは、こんな陰の努力があるからだ。
(鈴木誠)