社会

倒産・休廃業が過去最多を更新!ブライダル産業が直面する「カップルの選択激変」

 近年、ブライダル産業における倒産や廃業が目立つようになっている。2024年度の倒産件数は13件、休廃業・解散は37件と、いずれも高水準で推移。特に休廃業数はすでに過去最多を記録した2023年度を上回り、業界全体が厳しい局面を迎えている。

 その背景にあるのはやはり、少子化や晩婚化による婚姻数の減少だ。厚生労働省によると、国内の婚姻件数は1972年の約110万組をピークに減少し続け、2024年はついに50万組を下回った。新型コロナウイルスの影響も大きく、三密回避や自粛要請により、結婚式の延期とキャンセルが相次いだ。設備投資が大きい結婚式場にとってこれは致命的で、コロナ関連倒産の割合は他産業と比べても高い水準にある。

 一方で、カップルの間では「ジミ婚(地味な結婚式)」や「ナシ婚(結婚式を挙げない)」といった選択肢が一般化しつつある。形式にとらわれず、自分たちらしい結婚の形を求める傾向が強まっているのだ。

 都内に住む30代の女性は招待客が少ないことを理由に、小規模な結婚式を選んだ。

「友人の多くが未婚で、式を挙げた人はさらに少ないんです。自分の式に招待できる友人が減ってしまい、結局は家族中心のこぢんまりとした式にしました」

 別の女性は、日本の経済的な不安定さが結婚式の在り方に影響していると指摘する。

「物価や税金の高さから、東京で生活し続けるのが難しいと感じる夫婦が増えています。地方や海外への移住を選ぶカップルも多く、式の開催自体が難しくなるケースがあるんです。その分、海外でのフォトウェディングや、ハネムーンを兼ねた簡素な式にお金を使う人が増えています」

 こうして結婚式の規模や形式に対する価値観が激変する中、従来の「豪華な式ありき」のビジネスモデルは曲がり角に来ている。

 婚姻数の減少や経済状況の変化、そしてコロナ禍をきっかけに、ブライダル産業は大きな転換期を迎えている。今の時代、結婚式は「盛大に挙げる」ものではなく、「自分たちらしく挙げる」ものへと姿を変えつつある。業界としても、多様化するニーズに応えられる柔軟なサービス展開が求められているのだ。

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