テリー 出演者の顔ぶれもすごいですよね。特に明石家さんまさん、タモリさん、千葉真一さん‥‥。
関根 さんまさんとタモリさんには僕が直接交渉しました。友情出演ということで、ありがたかったです。
テリー そうそうたるメンバーですよ。
関根 千葉真一さんには、以前に「実は映画を撮ることになるかもしれません」って言ったら、(千葉さんのモノマネで)「関根ちゃん、俺出るよ。関根ちゃんの映画に俺が出ないでどうするんだ!」っておっしゃっていたんです。だから「やった、大物ひとつゲット」と思っていたのに、いざ正式に依頼したら「えっ、俺も出るの?」って、すっかり忘れてた(笑)。
テリー ハハハ。
関根 それで一から交渉して、なんと千葉さんの息子さんの真剣佑君も一緒に出ていただけることになって。千葉さんの弟子役で出てもらったんですが、すばらしいアクションをしてるんですよ。
テリー 真剣佑さんの日本デビュー作品ですよね。それもすごいなあ。作品にはどんな思いを込めましたか。
関根 とにかく「笑ってもらいたい」ということですね。いわゆる「日本喜劇」で、純粋なコメディを撮りました。「社長シリーズ」やクレージーキャッツさんのシリーズものって、芸人と演技達者な俳優がみごとにコラボしていますよね。そんなイメージなんです。
テリー 森繁(久彌)さんや由利徹さん、伴淳三郎さんとかね。
関根 それで温水洋一さん、村松利史さん、酒井敏也さんに出てもらうことを決めて。この3人のそろい踏みって、作品として初めてらしいです。さんまさんにそのことを話したら、「豪華やな。でも映画のポスターはどうするんや。女の子にはまったくウケんぞ!」と。
テリー 確かに(笑)。
関根 僕もそこまでは考えてなかった(笑)。他にも飯尾(ずん)君や(岩井)ジョニ男君、ウド(鈴木)君などがいて、僕はとにかく芸人と俳優で喜劇を作りたかったんです。若い人からシニアまで、皆が安心して観られる映画にしようと。
テリー この映画で、芸人・関根勤の新境地というか、新たな才能がまた出てきたわけですよね。火がついて、もう2作目を撮りたくなったんじゃないですか。
関根 いや、撮影がとにかく大変だったので、まだ2作目のことまでは考えてないですね(笑)