石川佳純らの活躍で卓球人気が急上昇している。先に行われた「世界卓球2018 女子団体戦」の決勝戦では深夜ながら17%強のテレビ視聴率も弾き出したそうだ。
「国内の試合会場でも大入りが続いています。石川、みうみま(平野美宇、伊藤美誠)の有名選手が出場する日は、チケットの入手も困難になるほど」(体協詰め記者)
まさに卓球ブーム到来だが、日本卓球協会の表情は晴れない。国内選手がナンバー1を目指して戦う「Tプレミアリーグ」が盛り上がってこないからだ。
「Tプレミアリーグは今年10月から始まります。中国の国内リーグのように将来はプロ化する予定で、中国など外国の選手も招待されます」(前出・体協詰め記者)
これまで、石川たちは中国リーグに行き、武者修行を続けてきた。しかし、その中国リーグが方針を一変させ、日本を始めとする外国籍の選手を排除してしまった。その影響だろう。中国リーグ行きが適わなかった石川たちがTリーグ参戦を決め、台湾、欧州などの強豪選手も「中国リーグに行けないのなら」と、日本行きに興味を示し始めたのだ。
「石川は中国リーグ行きを断られた際、所属マネジメント会社を通じて再三のお願いをしていました。最後は『しつこい』とまで言われて…」(関係者)
先の団体戦にしてもそうだが、卓球のトップは中国でも、他の国際大会で石川たちに敗れた中国選手もいる。彼らがリベンジするには、日本のTリーグに参戦するしかない。石川は「日本にかかって来い」と態度を変えた。この勢いでTリーグも盛り上がっていけばいいのだが…。
(スポーツライター・飯山満)