芸能

テリー伊藤対談「熊切あさ美」(1)崖っぷちアピールはもうやめました

●ゲスト:熊切あさ美(くまきり・あさみ) 1980年、東京都生まれ。98年、アイドルグループ「チェキッ娘」のメンバーとしてデビュー。解散後はバラエティー番組を中心に活躍。2002年に出演した「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)での発言をきっかけに“崖っぷちアイドル”として人気を博す。以降はドラマや映画、舞台への出演も増え、女優として本格的に活動を開始。06年には志村けんの一座「志村魂」メンバーにも選ばれた。今年6月、スターレイプロダクションへ移籍。現在、「じっくり聞いタロウ」(テレビ東京系)に週替わりMCとして準レギュラー出演中。9月6日(金)より出演映画「影に抱かれて眠れ」丸の内TOEI2・横浜ブルク13ほかで公開予定。

「チェキッ娘」初代メンバーとして芸能界デビュー、その後、グラビアアイドル・タレントとして活躍する熊切あさ美。心身をすり減らす数多くの「崖っぷち」体験を経て、あらためてドラマ、バラエティー出演に意欲を燃やす彼女のために天才テリーが提案した仰天のアイデアとは?

テリー 熊切さんはデビューして21年になるんだ。ついこの前、出てきたような感じなんだけどね。

熊切 はい、「チェキッ娘」のオーディションに合格したのが98年、18歳の時でした。

テリー アイドルはアイドルでも、一時期「崖っぷちアイドル」なんて言われてなかったっけ。

熊切 アハハハ、そうですね。でもそれ、自分で言い始めたんですよ。

テリー へぇ、そうだったのか。

熊切 チェキッ娘が解散したあと、26歳ぐらいの頃に「踊る!さんま御殿!!」に出させてもらったことがあって、その時に「仕事が全然なくて崖っぷちなんです!」と訴えたのがきっかけなんです。

テリー まさに魂の叫びだったわけだ(笑)。そこから仕事はもらえたの?

熊切 おかげさまで、他のタレントさんが急きょロケに参加できなかった時などに声をかけてもらう機会が増えたんです。でも仕事を失うのが怖くてできないこともOKにしちゃったこともあったので大変でした。

テリー 例えば、どういう内容の仕事を?

熊切 泳げないのに高さ8メートルの滝から飛び込んだり、あとバンジージャンプやスカイダイビングも。一度体験したら、もうできなくなりましたけど。

テリー それはどうして?

熊切 最初は「仕事がもらえた!」という気持ちが強いので勢いでやれちゃうんですが、いざ体験すると怖さを覚えちゃって、どうしても足がすくんでしまうんです。内容もどんどんエスカレートしていって、自分のやりたかったことからかけ離れてしまったので、それからは「崖っぷち」をアピールしないようにしています(苦笑)。

テリー もともとやりたかったことって何なの。

熊切 お芝居です。女優さんとしてドラマや映画に出るのが夢だったんですよ。何かきっかけが欲しくて受けて、やっと合格したのがチェキッ娘のオーディションで。

テリー あ、じゃあ最初はアイドルになりたいわけじゃなかったんだ。

熊切 そうなんです、逆に全然わからない世界なので戸惑いも大きかったです。あとメンバーも多かったので、人間関係もなかなかに大変で‥‥。

テリー それはよくある話だけどね。そう考えると、滝から飛び込むのは、その憧れとは確かにかけ離れているよなァ(笑)。

熊切 おかげさまで、今は年に一度ぐらい舞台や映画に出させてもらえるようになったんですが‥‥正直に言うと、やっぱりテレビに出ているからお芝居にも呼んでもらえる、みたいな現実もあるんですね。

テリー まあ、出演者の知名度が欲しいところもあるからね。

熊切 それもあって、またあらためてバラエティーも頑張っていきたいと思っているんです。もう崖っぷちには立ちませんけど(笑)。

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