一昨年、昨年と日本シリーズで8連敗を喫した巨人。ソフトバンクが強すぎるのか、セ・パの力の差か…と物議を醸しているが、1989年、90年の巨人の日本シリーズも、この状況に酷似していたと振り返る番組があった。
元プロ野球選手・大久保博元氏のYouTubeチャンネル〈デーブ大久保チャンネル〉の、1月9日に〈【巨人バッテリー】野球界で一番面白い槙原さん登場〉とタイトルをつけた投稿回がそれで、94年に史上15人目となる完全試合を達成、「完全男」の異名も取った元巨人の槙原寛己氏が出演して、振り返った。
まず89年、この年の対戦チームは近鉄バファローズ。ご記憶にあろうか、巨人は3連敗を喫したが、3戦目の近鉄の先発ピッチャー・加藤哲郎氏がヒーローインタビューで巨人を見下すような発言をしたことから、巨人ナインが発奮し、その後、4連勝の大逆転を演じて見せた。
続く90年では西武ライオンズと対戦。第1戦の先発を任された槙原氏は、1回表にデストラーデ氏に先制3ランを打たれ、流れを西武に渡してしまい、結果、4連敗を喫したのである。
槙原氏は、89年の日本シリーズ第4戦を振り返り、「(先発の)香田(勲男)が完封してくれたじゃん。その時、原さんが満塁ホームラン打って。やっぱ、4番が打たないと変わらないじゃん雰囲気が…」と現巨人の監督・原辰徳氏を称えるとともに、加藤氏のあの発言が無ければ、「8連敗で、今の巨人の状況と同じ。しかも、あの当時の8連敗は街歩けない8連敗だからね…」と、鋭い分析を加えた「今だから言える話」に、大久保氏も笑いを誘われていた。
かつての日本シリーズでは、加藤氏の舌禍が巨人に奇跡を起こしたが、今年の巨人には奇跡に頼ることなく、実力で挽回を期していただきたいところだが、はたして─。
(ユーチューブライター・所ひで)