黄熱病や梅毒の研究で知られる医師、細菌学者の野口英世(1876年-1928年)。親がつけた名前は「清作(せいさく)」だが、22歳の年にみずから「英世」と改名した。その背景には、坪内逍遥(1859年-1935年)が発表した小説「当世書生気質」の中の「野々口精作(ののぐちせいさく)」なる自堕落な人生を送る登場人物の存在があったようだ。
法制審議会(法制の諮問機関)の戸籍法部会が、俗に「キラキラネーム」とされるものの「可・不可」について審議、基準案を提示した。お笑いコンビ、ロザン(宇治原史規、菅広文)がYouTubeチャンネル〈ロザンの楽屋〉で早速、この話題を取り上げている(5月22日)。
大空(すかい)、騎士(ないと)、光宙(ぴかちゅう)は認められる可能性があるが、一郎(たろう)、高(ひくし)は認められない可能性があるとされていることから、
「『宇治原』って書いて『クイズ』と読ませるのはええんやな。ええってことでしょ。『菅』って書いて『クイズ』はアカンわけや。さっきの『高(い)、ひくし』の話から…ってことなんじゃないの」
と冗談めかして一例を挙げた菅に、宇治原は「そうか、ナルホド…」と頷いた。
1993年、東京都昭島市で生まれた赤ちゃんに「悪魔」と名づけ、両親が市役所に提出するも却下された件が当時、ニュースとして報じられた。
奇抜な「キラキラネーム」が認められる一方、子供の自由意思で改名可能な世の中になる日も、いずれ日本に訪れるのか。
(所ひで/ユーチューブライター)