7月2日、グーグル検索で「リケンのノンオイル」が上位検索ワードになった。テレビCMがリニューアルされ、ノンオイルドレッシングの幅広い使い方を紹介する、実用的なCMに変わったのだ。
それまでのリケンのノンオイルCMには関ジャニ∞の村上信五が起用され、 テーマソングも村上が歌っていた。ノンオイルのあっさりしたイメージとは正反対の、村上のダミ声はファンの間でも「インパクトがある」「耳に残る」「ウザい」「うるさい」と評価が分かれていたのだが、気になるのはCMが変わったタイミングだ。医療ジャーナリストの那須優子氏によると、
「ノンオイルやふえるわかめの『リケン』とは、国立研究開発法人・理化学研究所のことです。理研は設立から5年後の大正11年に、タラの肝油からビタミンAを取り出すことに成功し、当時不治の病と言われた結核に効くと評判になりました。ビタミンAカプセルは原価の10倍の値段で飛ぶように売れる大ヒット商品となり、理研コンツェルンと呼ばれる巨財をなしたほど。そのビタミン部門を事業継承し、戦後に誕生したのが、ノンオイルドレッシングを製造販売する『理研ビタミン』です。理研ビタミンは、理化学研究所の原点を象徴する社名なんです」
かつて巨大コンツェルンだった理研も、今では「事実上の国営」。2003年(平成15年)10月に文部科学省所轄の独立行政法人理化学研究所として再発足し、2015年(平成27年)4月には国立研究開発法人理化学研究所となった。職員は国家公務員に準じる。
「毎年の予算を国会で承認される、国立研究法人の名前を冠する理研ビタミンのCMに、性加害で揺れるジャニーズ事務所所属タレントを起用したままだと、来年度以降の理研の予算審議で、ジャニーズの性加害問題に積極的な野党議員から横ヤリが入るかもしれません。CM変更に至った理研ビタミンからの公式説明はまだないので、あくまで憶測の域を出ませんが」(前出・那須氏)
一方、民放テレビ局のドラマには、なにわ男子の大西流星、西畑大吾をはじめ、菊池風磨(Sexy Zone)、目黒蓮(Snow Man) 、松村北斗(SixTONES)らがメインキャストで登場。7月期もジャニーズ頼みが続く。