カリスマ創業者が急逝したとたんに、独占禁止法違反の疑いで行政機関のメスが‥‥。これまであまたの男性アイドルを売り出したジャニーズ事務所が揺れている。元所属タレントのCMがバンバン流れる一方で、売れっ子たちに次々と退所の噂が立つ始末。一大帝国はこのまま分裂へと突き進んでいくのだろうか。
《ジャニーズ事務所に公取委注意》
《元SMAPに圧力か》
7月18日のスポーツ新聞各紙にはこんな見出しがデカデカと躍った。
ジャニーズ事務所に噴出したのは、民放テレビ局などに、16年末をもって解散したSMAPの元メンバー3人をテレビに出演させないよう圧力をかけた疑い。独占禁止法に抵触するおそれがあるとして、公正取引委員会が調査に入り、注意を行った。芸能記者が解説する。
「実際に圧力があったかどうかはともかく、ジャニーズ上層部の機嫌を損ねて『タレントを引き揚げる』と通告されたら一大事ですからね。当然、各局ともに忖度はあったと思いますよ。今年4月、香取慎吾(42)が『人生最高レストラン』(TBS系)にゲスト出演した時は話題になりましたが、実はこの起用は、香取がCM契約を結ぶサントリーの1社提供番組だったから実現できたのです」
昨年3月におよそ20年間続いた草なぎ剛(45)の「『ぷっ』すま」(テレビ朝日系)、そして今年3月には稲垣吾郎(45)の「ゴロウ・デラックス」(TBS系)が打ち切りになっている。元SMAPの3人をテレビで見る機会は激減したが、
「この『圧力問題』を、テレビ各局がニュースで取り上げていたのが印象的。かつてなら完全にスルーしていたでしょう。しかも、香取が登場した五輪イベントの映像をバンバン流していました。ジャニーズ事務所の威光にかげりが見えています」(芸能記者)
やはり創業者で、所属タレントたちから「父」と慕われたジャニー喜多川氏(享年87)の逝去が影響しているのか。民放キー局の編成マンに聞くと、
「テレビに関してはジャニー社長の管轄外。これまでずっとメリー喜多川副社長(92)とその娘である藤島ジュリー景子副社長(53)が仕切ってきたので、すぐに影響が出ることはないと思いますよ。ただ、公取委の報道が出たことで、『新しい地図』の3人を起用しやすくなったのは事実。ジャニーズタレントとは共演NGのため、出る番組は限られると思いますが、どの局が先陣を切るか、注目されます」