事件

【戦慄の報告書】市川市「母親の遺体を切断して食べた」事件で浮上した「カニバリズムは145万年前からあった」証拠

 千葉県市川市の自宅マンションで発生した、70代の母親とみられる遺体の切断、遺棄事件。逮捕された45歳の娘は「霊媒師の修行に行く必要があり、母がいると行けないので殺した。遺体の一部は食べた」と供述。バラバラにされた遺体は10個以上の袋に分けられていたというが、遺体を損壊した理由が、証拠隠滅のためなのか、あるいは霊媒師になるための何らかの儀式だったのかは、今後の捜査で明らかになるだろう。とはいえ「遺体を食べた」という供述は、世間を震撼させるに十分だったことは、言うまでもない。

 実は世界各地では近年、人間が人間の肉を食べる、いわゆる「カニバリズム」という猟奇的事件がたびたび起こっている。具体的事例は割愛するが、このテの事件で犯人たちが往々にして口にするのが「儀式」という言葉だ。

 そして、なんらかの儀式だった可能性が考えられる、145万年前の人類が「共食い」していたことを示す最古の痕跡が発見された、との論文が6月26日、学術誌「Scientific Reports」で発表され、世界の人類学者の関心が集まっている。古代人類に詳しいジャーナリストが解説する。

「論文の執筆者は米スミソニアン国立自然史博物館の古代人類学者、ブリアナ・ポビナー氏です。2017年にケニアを訪れたポビナー氏が、首都ナイロビのケニア国立博物館でヒト族の骨を調査すると、脛骨に石器の切り痕のようなものが見つかった。これまで見てきた食肉処理の痕跡と一致していたことで、その部分の3Dスキャンを依頼。すると、石器によって刻まれたことが判明したのです。これは人間が自らの手で、人間のふくらはぎの筋肉を骨から切り離すために『食肉処理』を行った可能性があることを意味する、という結論にたどり着きました」

 ヒト族は100万年以上前から同じヒト族を食してきたとされ、その証拠となる最古の例は、スペインのアタプエルカ遺跡から見つかった骨。80万年以上前のものだというが、もし今回の研究結果通りであれば、80万年どころか145万年前から、人類は人間を食していたことになるわけだ。

「この時代に生きたヒト族が、ただ食欲を満たすためだったのか、儀式的なアプローチで人肉を食していたのかは、現時点ではわかりません。とはいえ、旧石器時代におけるホモサピエンスの骨をめぐっては、実際に儀式としての人肉食があったとする研究があり、ネアンデルタール人も共食いをしていたことが明らかになっています。つまり、市川市の事件での『共食い』も、なんらかの儀式であったか可能性が十分に考えられるということです」(前出・ジャーナリスト)

 145万年の時を経て、なおも繰り返されるカニバリズム。はたして目的は──。

(灯倫太郎)

カテゴリー: 事件   タグ: ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
獲得球団現れず…田中将大「1億円の大台」に固執なら「バナナの叩き売り」状態になる
2
【カナダの湖で大騒動】熊より巨大な肉食獣「ユーコン・ビーバーイーター」は巨大なナマケモノだった
3
4種類の抗ガン剤と副作用、そしてかかった治療費は…/東大病院でガン治療を受けた猫③
4
田中将大「日本で移籍先ナシ」で急浮上した「来春メジャーキャンプ招待選手」の選択肢
5
「大連敗ストップ」太川陽介に追い風が吹く「九州でバスVS鉄道」激突の「大分と熊本の恩恵」