2009年にスタートした「沖縄国際映画祭」の実質的主催者だった吉本興業ホールディングスが、今年4月の開催分限りで撤退すると報じられた。現地メディア関係者が解説する。
「映画祭は今年で16回を数え、毎年のように芸人、役者がこぞって来沖して大いに盛り上がってきました。最盛期は現地で特番を撮影するだけのために沖縄へ来るお笑いタレントも多かった。ところが発起人になった大崎洋前会長は、すでに会社を去りました。そもそも沖縄を盛り上げる裏テーマとして、カジノなど統合型リゾートに関与したい目的もあったわけですが、結局、沖縄県は今年1月11日に『今般、総合的な判断として基本方針を変更し、導入に関する検討を行わないこととした』と表明。吉本サイドとしても巨額投資する旨味はないということから、撤退を決めたと思われます」
正式には今後開かれる総会で決まる見通しだが、
「吉本が手を引けばタレントは来なくなり、動員をかけられない。地域のお祭りとして細々とやっていくのが関の山」(前出・現地メディア関係者)
沖縄にエンターテインメントをもたらした映画祭は、はたしてどう受け継がれていくのだろうか。