元日本代表の「キーちゃん」こと北澤豪氏が前園真聖氏のYouTubeチャンネルで、「サッカー人生で強烈に覚えいていること」を激白した。
それは本田技研工業サッカー部に所属していた時の「サッカー留学」。最初はホンダの支社に海外出張という形でドイツに3カ月留学し、フランクフルトの練習に参加した。北澤氏が渋い表情で言う。
「ドイツはね、正直、帰りたかった。あんまり面白くなかったな。サッカーがね」
ドイツではプレーの正確性を重要視しているそうで、それが合わなかったのだ。
ブラジルには1年近く滞在。サンパウロFCとSEパルメイラスで練習に参加した。日本では体が向いている方向にボールを蹴るように指導されたが、ブラジルでは相手に読まれないようにするため、体の向きとは違う方に出すよう要求された。そんなサッカーに感動し、
「ブラジルは帰りたくなかった。ずっといてもいいかなと思った。俺はブラジル人じゃないか、ぐらい好きだった」
現地の人間と完全に同化していたといい、
「マルシアさんに日系人だと間違えられた。ひどいな、とか思いながらさ(笑)。確かに、と思った」
一方で、ブラジルでは強烈な「洗礼」を受けている。
「サンパウロでロッカーに鍵があるのに、荷物が毎日、少しずつなくなっていく。ある日、ロッカーが全体的にちょっとズレていた。ロッカーを動かしたら、動いたのよ。そしたら壁についている(ロッカーの)裏面が全部開いてる。ズラして裏から取ってる。ずる賢さがすごすぎると思って笑った」
それでもブラジルにいたかったという北澤氏。それだけのブラジル愛があれば、現地人に間違えられるのも当然なのだろう。
(鈴木誠)