日本サッカー協会の宮本恒靖会長に、元日本代表の北澤豪氏が噛みついた。前園真聖氏のYouTubeチャンネルに出演した北澤氏は、ケガが多かった選手時代を振り返った。
身長170センチの北澤氏は、相手選手の肘が顔に当たることがよくあり、鼻骨骨折や眼底骨折を何度も経験したという。それでも試合に出場するため、フェイスガードを装着したことがあった。
「フェイスガードの申請を初めてした。すごく手作り感のあるやつ。分厚くて、下を向いてもボールが見えない。いちばん大変なのは(ガードの目の下の部分に)汗がたまることで、汗が落ちるように目の下を削ってもらったの」
フェイスガードといえば、宮本会長が2002年W杯日韓大会で着用し、「バットマン」と呼ばれた。北澤氏はそれを挙げながら、
「バットマンみたいなのない。かっこよすぎだよね。だから2002年の時、『ふざけんな!』とか思いながら『宮本!』みたいなさ」
厳しい口調で宮本会長に襲いかかったのである。
怒りの矛先は、恩師である松木安太郎氏にも及んだ。松木氏は監督就任時にオランダ人選手を起用し、ブラジル色が強く個人技を主体としたサッカーから、欧州の組織的な戦い方にシフト。これに選手からは批判の声が上がった。北澤氏が吐き捨てるように回想する。
「松木安太郎が何かを勘違いした。松木さんは『ブラジル流だけでは勝てないから、オランダ流を入れた』と言っていたけど、後づけでしょ」
北澤氏は現在、フットサル委員会の委員長を務めている。宮本会長をチクリとやって、仕事に支障が出ないか心配だ。
(鈴木誠)