毎年のように、多くの選手が引退や戦力外通告でユニフォームを脱ぐプロ野球界。引退後も激しい生存競争は続いていく。
2月の春季キャンプは前年まで所属したり、現役時代に世話になった球団への挨拶回りの時期と被るが、その中に紛れて、所属したことがない球団へ必死に「営業」に精を出す名将の姿が…。
「2016年から2018年まで球団史上初のリーグ3連覇を成し遂げた、広島の緒方孝市元監督です。緒方氏が熱心に訪れていたのは、沖縄県宜野座村の阪神1軍キャンプ。これまでもスカイAのキャンプ中継にゲスト解説で出演したり、シーズン中にサンテレビのゲスト解説を務めることはありました。いずれも懇意にしているメディア関係者が仲介して実現したものです」(球界関係者)
名将なのに、そんなに仕事に困っているのだろうか。
「元バラティータレントだったかなこ夫人は今でも広島ローカルでタレントとして活動していますが、緒方氏がメディアに登場することは滅多にない。食うに困らない貯蓄はあるそうなので、直ちに生活が困窮することはないのですが、本人が最も恐れているのは、野球ファンから忘れ去られること。それを防ぐために、どれだけ安いギャラでも仕事を引き受けたいそうです。それでも監督時代の評判があまりよくないのか、広島ローカルの中継や番組からの引き合いがあまりないのは気になるところですね」(前出・球界関係者)
やはりユニフォームを脱いでも、人柄が最も大切な要素であることは間違いない。