アメリカ女子ゴルフツアー参戦2年目の西郷真央が、ツアー初優勝を飾った。しかもメジャー制覇という快挙である。「シェブロン選手権」は4月27日の最終日、5人によるプレーオフの大混戦となった。
最終日に首位タイからスタートした西郷は3バーディー、5ボギーの75で通算7アンダー。アリヤ・ジュタヌガーン、リンディー・ダンカン、キム・ヒョージュ、イン・ルオニンとプレーオフへ。1ホール目でアプローチを1メートル弱に寄せるスーパーショットでバーディーを奪い、栄冠を勝ち取った。
西郷は5歳の時に父の影響でゴルフを始め、メキメキと上達。中学で全国ゴルフ大会に優勝して麗澤高校へと進学。「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」の門を叩いた。
「頑固な一面がありますね。ジャンボの指導にも『私はこのスイングがいいです』とアドバイスを拒否して自己流を貫き、自分の意見を押し通すことがありました。自分にストイックであり、練習のしすぎで背中を痛めたことがあるほど。今でも遠征にはマイ睡眠マットを持ち込み、背中のケアを欠かしません」(ゴルフライター)
今大会恒例の、優勝者が18番の池へダイブする「儀式」を敢行。日本女子のメジャー優勝は、1977年の樋口久子、2019年の渋野日向子、2021年と2024年の笹生優花、2024年の古江彩佳に続く5人目である。優勝賞金120万ドル(約1億7000万円)を獲得し、賞金ランキングでトップに立った。
「小さい頃からゴルフ漬けで、賞金はゴルフのために使うことが多い。小さなことでもこだわるタイプであり、クラブは様々なものを取り揃えて試し、納得する道具しか使いません。そういった細部にわたるポリシーが、メジャー優勝につながったのでしょう」(前出・ゴルフライター)
米ツアー2勝目は、そう遠くなさそうである。
(渡辺優)