「あなたへのお別れの言葉を述べる未来は想定外でした」
静まり返った会場で声を震わせ、そう切り出すと、これまでの思い出を振り返り、次のように言葉をつなぐ。
「旅行に行ったり、一緒にお酒を飲んではしゃいだり。楽しい青春をたくさん過ごしました」
昨年12月6日に54歳で亡くなった中山美穂さんのお別れの会が、4月22日に都内で行われた。ここで中山さんが姉のように慕っていた小泉今日子は感動の弔辞を読み上げ、参列者の涙を誘ったのである。
そして小泉は天国の中山さんに向けて「中山美穂のトリセツ」5カ条を提示した。
(1)楽しくはしゃいでいる時は心に大きな問題を抱えていることがあるので寄り添って目を離さないでください
(2)機嫌が悪そうに見える時はおいしい食べ物やお酒を与えると簡単にご機嫌になります
…などといった具合で、中山さんの性格を知り尽くしている小泉ならではの視点で綴られていたのだ。
「これまでコラム連載などの活動も行っている小泉らしく、その文章力が遺憾なく発揮され、参列者たちの心を動かしたのです。とはいうものの、弔辞を読む姿はテレビ各局では映像が流れず、各スポーツ紙にも写真は掲載されず。さらには囲み取材にも来なかったそうで、つまりは報道陣の前に姿を見せなかったのです」(芸能記者)
現在、小泉は中井貴一とW主演するドラマシリーズ最新作「続・続・最後から二番目の恋」(フジテレビ系)が放送中。多くの視聴者にその建材ぶりをアピールしているが、どうやら姿を見せるのは映像作品だけになりそうだというのだ。情報番組デスクが明かす。
「本人が過剰なまでに見た目の劣化ぶりを気にしていて、撮影は基本的に写真チェックがないと受けません。今回のように報道陣が撮影した素材はチェックがないので、お別れ会では撮影NGにしてしまったようです。弔辞を読む姿を公開したら、さらに多くの人々を感動させることができただろうに…」
スターのプライドが、各方面に影響を与えそうである。
(高木光一)