他人のカネでご乱行三昧とは、何ともいいご身分だが、都庁内からは当然ながら、さんざんな悪評が、舛添氏が湯水のごとく使った公金さながらに噴出しているのである。都庁職員の30代男性がアキレ返る。
「公金流用疑惑発覚後も『多少のムダづかいはしかたない』と同情的だった職員も一定数いたんですが、知事が男女関係にあった女性に産ませた障害を持つ子供の養育費をケチっているという話が5月末に出てからは擁護派は限りなくゼロになりましたね」
舛添氏が1年間に美術館への視察を39回も繰り返していたことが発覚して6月2日の都議会で追及された件については、別の職員がこんな公私混同ぶりを暴露して憤るのだ。
「知事が美術館に通うのは、ナンパ目的でもあるんですよ。私の知人で美術館の学芸員を務めている女性がいるんですが、『舛添都知事が“公務”で視察に来て知り合って以降、知事から何度も電話がかかってきて困っている』と相談を受けたことがあるんです。『もっと話したい』『今度は知事室で美術の話を聞きたい』だのと、もっともらしい理由をつけていますが、結局は単なるナンパ行為じゃないですか。その子も『絶対に狙われている』と気づいていて、誘いを断り続けていると言っていました。彼女にとってはストーカー電話そのものですよ」
そもそも美術館視察自体が公務なのか趣味なのかもわからないのだが、さらにナンパもどきの行為にまで及んでいたとは、もはや公私混同極まれり、である。
先の30代職員は、
「今や『人間として関わりたくない』と女性職員からも総スカンを食らっている。このままでは嫌気が差して退職する人間も出てくるんじゃないですか」
と現状を憂うのだ。
「第三者の厳しい目」で発覚した、舛添氏の品格なき公私混同。それは「公金流用疑惑」よりもいかがわしかったのである。