2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした調査結果を基に分析されたものだ。
2025年に人気上昇が予想される旅行体験を7つのカテゴリーに分類し、検索数が増加した旅行先や、航空運賃が値下がりした旅行先についても、ランキング形式で発表している。
「旅先トレンドとコスパの良い旅行先」のランキングで1位に輝いたのは、カンボジアのシェムリアップだった。アンコールワットを有するこの古都は、歴史的遺産とエキゾチックな体験を楽しめる旅行先だ。
このランキング結果について、タイ・バンコク在住のウェブライター、リー氏(@AsiaThailand208)は、次のようにコメントする。
「現在、タイはバーツ高の影響で、日本人にとって気軽に旅行するのが難しくなっています。その一方で、カンボジアはかつて夜の治安面が懸念されていましたが、今ではメインストリートであれば、タイと同じくらい安全に感じます。最近では学生の女子旅グループを多く見かけるようになりました」
物価についても、シェムリアップは非常にリーズナブルだと、リー氏が続ける。
「私が泊まった5つ星ホテルは、1泊1万2000円ほど。バンコクで同クラスのホテルに泊まると、3万円以上します。エアコンなしのローカル食堂では1品1~1.5USD(約150円~220円)と、非常にリーズナブル。バンコクで1500円近くかかるマッサージも、シェムリアップでは3~5USD(約455円~759円)で受けられますよ。全体的に、20年前から10年前のバンコクの物価感覚に近いですね」
シェムリアップはカフェ文化が進化しており、長期滞在にも向いているという。リー氏がさらに解説する。
「昔はあまり見かけなかったおしゃれなカフェが増え、Wi-Fiやコンセント、エアコン完備の店が多いですね。パソコン作業ができる環境が整っており、コーヒー1杯が1.92USD(約291円)ほどです。バンコクではコーヒー1杯が500円程度なので、比べると格安です」
現在では物価が安く、治安も改善されたシェムリアップ(写真はシェムリアップのパブストリート/リー氏提供)。今後、さらに多くの旅行者や海外で活動するノマドワーカーを引きつける可能性は高い。
(カワノアユミ)