今や携帯電話で有名美女の一糸まとわぬ姿を隠れて見ることができる時代。が、ほんの四半世紀前には、写真に写る女優の毛1本で、濃いの薄いのと激論を交わす時代だった。スマホ世代にはわかるまい! 男たちが歓喜した“事件な姿”の主役たちは今──。
91年1月、樋口可南子(58)の「water fruit」(朝日出版)が発売されたことにより、日本におけるヘアを見せた一糸まとわぬ姿は事実上解禁となった。同年11月、全国紙の全面広告で宮沢りえ(44)の「Santa Fe」(朝日出版)の発売が告知されるや、日本中の書店に問い合わせが殺到する大騒動となった。結果、ヘアヌード写真集史上1位となる155万部の売り上げを記録する。
ベテラン芸能デスクが当時を振り返る。
「人気絶頂期のアイドルのヘアヌードの歴史はココから始まった革命的な作品です。実は、ヘアヌードと呼ばれながらも肝心のヘア写真は3点だけ、しかも手の隙間からコッソリのぞく程度のもので、意外にヘア面積は極小でした。それでも一昨年の『ヨルタモリ』(フジ系)で未発表カットが大量にあることが判明して、世紀をまたいでの再出版に期待がかかっています」
しかし撮影当時、宮沢がまだ17歳だったという説が流れ、所持するだけで児童ポルノ法に触れるおそれがあることが国
会でも取りざたされた。
アイドルグッズの殿堂、東京・神保町「荒魂書店」の鎌田俊一店長が語る。
「確かにそんな話もありましたが、特に問題ないようなのでウチでは今でも取り扱いをしています。ただし、価格は本の状態にもよりますが、1000円台となっています」
定価4500円(税込)で売り切れ店が続出したヘア史に残る金字塔だが、半値以下に下落していた。
「サンタフェに限らず、樋口可南子、島田陽子、川島なお美のもので、当時ベストセラーとなり大量に出回った写真集は、今では全てお手頃価格になっています」(前出・鎌田氏)
菅野美穂(40)が20歳の誕生日に発売会見を開き、号泣した「Nudity」(インディペンデンス)、高岡早紀(44)が全盛期のGカップをボヨンと見せつけた「One,Two,Three」(ぶんか社)など、記憶に残る名作もまた、出回りすぎていずれも1000円台と元値割れの状態だという。
「例外は、発売直後に藤田朋子(52)が出版差し止め請求を行い発売中止となった『遠野小説』ぐらい。入手困難となったため、一時は3万円超まで高騰しましたが、今では1万2000円程度に落ち着いています」(前出・鎌田氏)
なつかしや、ツワモノどもが夢の跡‥‥。