女子プロレスラーの北斗晶が3月27日放送の情報番組「5時に夢中!」(TOKYO MX)にて、自らのニックネームでもある“鬼嫁”を商標登録していることを明かした。
同番組で北斗は「『鬼嫁』は実は私が商標登録をしています」と説明。ただし商標登録では対象とする商品やサービスを細かく指定する必要があり、酒に関しては先に取られていたため「北斗晶の『鬼嫁』のお酒やワインは一切売る権利がない。早い者勝ちなんだよね」とのエピソードを明かしていた。
「その『鬼嫁』の商標登録では北斗が言う通り、別の人物が2006年11月30日に“日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒”を指定区分として登録済みです。そして北斗の所属する健介オフィスではわずか1カ月遅れの06年12月20日に“貴金属類”“かばん類”“洋服類”の指定区分で登録。そのため『鬼嫁』とプリントされたTシャツの販売では、健介オフィスの許可が必要となります」(週刊誌記者)
そんな北斗の商標登録について、一部からは「盗人猛々しい!」との批判が寄せられているという。というのも、この『鬼嫁』という単語が一般的になったのは、04年9月にスタートしたブログ『実録鬼嫁日記』が人気になり、『第1回アメーバブログランキング』で1位に輝いたことがきっかけだからだというのだ。
「さらに言えばこのブログの作者が01年に始めた別のブログで、奥方の鬼嫁ぶりをネタにしていたのがそもそもの発端なのです。『実録鬼嫁日記』は05年7月に書籍化され、10万部のベストセラーに。同年10月にはフジテレビで実写ドラマ化され、観月ありさ主演で平均視聴率15.4%のスマッシュヒットとなりました。その経緯から言えば『鬼嫁』の商標はこのブログの作者に帰属するべきですが、北斗も言う通り商標登録はあくまで早い者勝ちなので、北斗がまんまと登録に成功したわけです。その北斗が今回の番組では『半分はお金目的で』とほくそ笑んでいたのですから、視聴者から批判されるのも当然でしょう」(前出・週刊誌記者)
このように“早い者勝ち”の商標登録だが、安易な登録は猛烈な批判の対象になりかねない。最近では平昌五輪の女子カーリング代表・LS北見が火付け役になった「そだねー」を帯広市の六花亭製菓が登録申請し、同社には批判が殺到。02年にはネット掲示板の2ちゃんねるから自然発生したキャラクターの「ギコ猫」を玩具メーカーが登録申請し、炎上の果てに申請を取り下げた事件もあった。
その点、北斗は「鬼嫁」の登録をひっそり行っていたのか、今日まで商標登録の事実が表面化することはなかった。しかし今後、北斗が「鬼嫁シャツを他社が作るのは禁止!」などと言い出した日には、「お前が言うな!」との批判が再燃する恐れも十分にありそうだ。
(金田麻有)